今日10月17日は、江戸東京・伝統野菜研究会の大竹道茂さんのご紹介で、「江戸東京野菜探訪バスツアー」に参加してきました。
10:10に西国分寺駅前を出発、参加者は一般公募の方、約60名。バスは補助席を含め満席です。定員以上の応募があったそうで、江戸東京野菜に対する消費者の皆さんの関心の高さが伺われました。
まずは、バスの中での主催者である東京都農住都市支援センター・森戸専務理事のご挨拶。大型バスは補助席も含めて満席です。
バスを降りると国分寺薬師堂。大竹さんから、国分寺の謂れと崖線と湧水が豊富にあることの説明をお聞きして、いよいよツアーがスタートです。
「お鷹の道」沿いには、蛍のいる水路や多くの湧水池。東京都は思えないような清冽な水が流れています。その水も、農地や平地林が残されていて、水源が涵養されているお陰だとの大竹さんの説明です。理屈では何となく頭では分かっているつもりでしたが、実際にその現場を見学させていただいて初めて実感できました。
水路をたどっていった先に、小坂良夫さんの農地がありました。住宅地に囲まれている中で、江戸東京野菜等を生産されている農家です。小坂さんはエコファーマーの認定も受けておられます。農薬や化学肥料の使用を減らして環境と調和した農業に取り組まれる小坂さん。大竹さんの紹介の後、堆肥の上に登って説明をして下さいました。
ちなみに堆肥は、東京競馬場からの引き取った馬糞や敷藁を原料にしているとのこと。この日3冠を達成したアパパネのウ○チも混じっていたかも。そうと知ってれば・・・。
小坂さんの農場では、亀戸大根、空芯菜、ベビーリーフの収穫を体験させていただきました。
バスに戻り、三鷹に移動します。車中では大竹さんから江戸東京野菜の説明を頂きました。私も時間を頂き、地産地消の典型的な取組である伝統野菜の復活・普及の取組は、フード・マイレージの観点から、輸送に伴うCO2削減にも有効であるといった話をさせて頂きました(資料)。
三鷹では星野直治さんの農場にお邪魔しました。寺島茄子の収穫体験の後は、料理研究家・酒井文子さんによる寺島茄子料理の試食に続き、お待ちかねの昼食です。東京都のブランド豚肉TOKYO-X等のバーベキュー、流しそうめん、焼き芋など。星野さん始め、受け入れて頂いた皆さんに感謝です。
研究熱心な星野さんのビニールハウスの中には、何とたわわに実ったパパイヤまで。ここって東京?
ところで星野さんの農場でも、なるべく農薬を使わないようにしているそうです。毒性の高くない農薬であっても、JAから指導された防護服を着て防除していると、近所の方に不安を与える恐れがないとは言えません。住宅地に隣接した都市農業では、このような面での配慮が特に必要とのことです。
その星野さんの秘密兵器が牧草のソルゴー。茄子畑の周囲に栽培することにより、茄子につくアブラムシを引き寄せ、結果として農薬の使用を減らすことができるそうです。
最後はJA東京むさし「三鷹緑化センター」の見学と買い物です。直売所だけではなく、体験農園も設置されており、都市住民に対する農の発信拠点となっています。
最後は三鷹駅で解散。私同様、参加者の皆さんもそれぞれ満足されたと思います。
食料自給率1%の東京においても、頑張っておられる生産者の方々がおられ、さらに東京の農業に強い関心を持っておられる消費者の皆さんも多いことを知ることができ、心強い気持ちになった秋の一日でした。消費者が近くにいるのが都市農業の強みです。このような取組が、ますます拡がっていくことを期待したいと思います。
受け入れてくださった農家の方々、主催者と関係機関の皆様、大竹さんに心から感謝します。ありがとうございました。