今年も玄関先の紫蘭と薔薇が満開に。
冬が厳しく長かったせいか、今年の春は様々な花が慌てて咲いて、そして散り急いでいるような気がします。
さて、5月17日(木)夕、池袋で吉田俊道さんの講演会が開催されました。
会場の「みらい館大明(たいめい)」は、2005年3月末をもって統合され閉校になった豊島区立大明小学校です。
日本全体が少子・高齢化し人口が減り始め、地方の過疎地だけではなく、大都会の都心においてもコミュニティの維持が困難になりつつある中、この施設を管理・運営するために地域の有志がNPOを立ち上げ、様々な地域作りや市民サークル活動の拠点として活用されているとのことです。
玄関を入ると、小学校の面影そのままの靴箱や壁画に囲まれ、イベントのチラシ等が並べられています。かつての教室や体育館では、吉田さんの講演会と並行して、ダンスサークルなど様々な活動が賑やかに行われていました。
講演会の会場は約40名の参加者で満席。申込みが予定を上回り、広い教室に変更したそうです。
この日のテーマは「生ごみ先生のおいしい食育・土づくり~おいしい野菜は、おいしい土づくりから~」、講師の吉田俊道さんはNPO法人「大地といのちの会」代表です。
大学院修了後いったんは農業改良普及員として県に就職されましたが、後に退職して自ら有機農業をしつつNPOを設立、現在は長崎県佐世保市を拠点に、全国各地で「生ごみリサイクル元気野菜作り」の実践指導や講演活動をされています。
私は、7年ほど前の九州農政局(熊本市)在職中、「食育推進協議会」の委員をお願いして以来のご縁です。
いつもながらパワフルな吉田先生、ますますパワーアップされているようで、この日も約2時間、聴衆は息つく暇もないほど引き込まれていました。
吉田さんの話が素晴らしいのは、その勢いや、時折ジョーク交える(この日は下ネタは抑え気味でしたが)面白い語り口だけではありません。
素晴らしさの第一は、実践(事実)に裏付けられていることです。
例えば全国各地での幼稚園や保育園で、園児たちが喜んで野菜を食べるようになり、病欠する園児も減少しているといった事実があるそうです(その様子が豊富なスライドで紹介されます)。
さらには、そのような現象面を言うだけではなく、生ごみリサイクルで生産した野菜を自ら試験研究機関に持ち込んで分析してもらい、一般に流通しているものと比べて栄養成分に差があること等について、客観的なデータを収集されていることです。取組の効果を科学的に実証しようという姿勢が伺えます。
そのような地道な実践と活動の積み重ねがあってこそ、吉田さんの思いが、聴衆にびんびんと響いてくるのです。この日の話も、ノウハウ的なことに留まらず、文明論にまで及びました。
吉田さんの活動予定は「大地といのちの会」のホームページ(行事予定)にも掲載されています。
本もたくさん出されていますが、ぜひ、一人でも多くの方に、直接参加して聞いて頂きたいと思います。
ところでこの日は、野菜ロックンローラーのミック入来さんも見えられていました。
私もファンの一人です(個人的には有名な「ブロッコリー天国」より「トマトの歌」の方が好きです。)。
熱心にメモを取っておられた後ろ姿が印象的で、今日の話がミックさんのパフォーマンスの参考になることがあれば、嬉しいことです(写真は頂いたDVD「おはなみやさいライブ」から。)。
吉田さんともお引き合わせできました。
もし、野菜つながりでお2人のコラボが実現すれば、とんでもないパワフルなイベントになると思われます。
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