【ブログ】芋大明神、棡原の獅子、前夜祭

2017年10月7日(土)。前日からの強い雨は自宅を出る頃には上がっていました。
 久しぶりに参加する「しごと塾さいはら」。今回の主目約は翌日の「西原ふるさと祭り」への出展です。

12時前にJR中央線・上野原駅で他の参加者と待合せ、萌さんの事に乗せてもらって出発。いつもの西原に向かう県道を左折して下りたところにあるのが、龍泉寺です。

山間部の西原地区とは異なり平坦で、お寺の横の水田では刈った稲がはさ掛けされていました。のどかな里山の風量です。

参道に並ぶお地蔵様に手を合わせて門を潜り、正面の本堂にお詣り。
 境内の右手には「芋大明神」の碑と、由来を記した石版が置かれていました。

天明の飢隆(18世紀後半)のおリ、甲斐国(山梨県)の代官・中井清太夫は窮状を救うためにジャガイモを導入し普及させたとのこと。領民たちはこの功績を偲んでこの碑を建てたのだそうです(現在の碑は1981年に再建されたものとのこと)。

なお、今も山梨の人々はジャガイモのことを「清太夫イモ」「セイダイモ」等と呼んでいます。「せいだのたまじ」という郷土料理は、小ぶりのジャガイモを甘辛く味噌で煮たものです(なかなか美味!)。

念願だった龍泉寺を後にして、車は北へ。
 いつもは西原に向けて左折する交差点を直進し、長寿の里とも呼ばれる棡原(ゆずりはら)に向かいます。

次第に狭く、傾斜もきつくなる道路を登り詰めたところに(萌号はなかなかパワフル!)、獅子舞の神事が行われる愛宕神社がありました。
 青空を突く幟がはためき、暑い位です。
 獅子頭と衣装をつけた方など、集落の方達も集まってきます。

神主さんによるお祓いの後、獅子舞が始まりました。
 お囃子に合わせて、角の生えた三頭の獅子が舞います。最初は「幣かかり」という演目。
 重い獅子頭を乗せての激しい舞。気温も高く、なかなかキツそうです。

料理やビールを振舞って下さいました。焼き鳥を配るのは子ども達の役割です。

獅子舞が続くなか、地元のSさんが自宅に招いて下さいました。
 庭先からは素晴らしい光景。ここでも手料理や焼耐などをご馳走になりました。満腹、酔っ払い気味。

次第に暗くなるなか、いよいよ西原に向かいます。
 17時過ぎ到着。行灯もともされ、前夜祭が始まっています。「せいだのたまじ」(!)もありました。

まずは、地域の交流拠点(レストラン、直売所等)であるびりゅう館へ。
 ここで預かってもらっていたジャガイモ(しごと塾で栽培したものです)を計量し、洗います。明日の出品の材料です。暗くなってきました。

準備も終わり、前夜祭の出店を見て回ります。
 近くにある廃校になった小学校の体育館は、資料展示スペースとして活用されています。
 昔の農具(養蚕や林業関係なども)、郷土芸能の三頭太鼓等のほか、小学生の作品なども展示されていました。

5年前に神奈川からこの地に移住・就農されたTさん(やまはた農園)は、いつもしごと塾の活動でもお世話になっている方。
 この日は32歳の誕生日(本人は忘れたと言ってましたが)。地元のチーズケーキでお祝い。

煌々と輝く月(この日は満月の翌日)に照らされながら、この日の宿である「西原ife 体験宿 したで」へ。
 一昨年からワークショップで片付け・改修を行った古民家です。古くて誰も住んでいなかったのですが、見違えるように綺麗になっているのに驚きました。木や土壁の内装は暖かみがあり、洗面所など水回りは現代的でお酒落です。

頂いてきた料理などつまみながら(すでに満腹状態)、明日の段取りなど打合せ。昨年まではNPOさいはらのブースの一画をお借りしていたのですが、今年は初めてしごと塾として出展します。

明日のために試作など準備を重ねてきたメニューはジャガレット(じゃがいものガレット)。果たして売れるかどうか、結果は予想できません(鬼が出るかジャガ出るか)。

・・・などと心配する暇もなく、やがて睡魔に襲われた男性陣は布団へ。女性陣のおしゃペリは遅くまで続いていたようです。