4月23日(土)は、久しぶりに神田のNAMIHEI(なみへい)を訪れました。「東京から故郷おこし」をコンセプトに2008年7月に開店、日本の各地域のおいしいものや郷土料理を紹介するとともに、様々な情報交換の場にもなっている、ちょっと変わった居酒屋さんです。
ここでは日頃から様々なイベントが開催されていますが、前日の金曜とこの日に開催されたイベントは、「頑張れ東北!たちあがれ陸前高田!! 応援食事会」。
[なみへいHPより] |
主催者は、なみへいの出資者であり、陸前高田市とお付き合いのあるNPO法人コミュニティサポートセンター。参加者は定員の40名を上回る盛況で、陸前高田など東北を中心とした食材を使った美味しい料理が見た目も美しくビュッフェ形式で並べられ、これも美味な東北の日本酒で楽しみました。
[山形牛のトマトすき焼き] |
[山形のタラの芽のあえ物、玉こんにゃく煮] |
陸前高田のヤーコンカレーライス |
最後には、なみへいのオーナーで、自らは青森県出身でもある川野真理子さんからもご挨拶。
日頃からの川野さんの思いは、人と人がつながる、地方と都会がつながる、食材と食材がつながる、さまざまなものが「つながる場」として、皆様に愛される、温かい交流サロンを運営することだそうです。その一環としての活動が、この日の被災地応援食事会でした。
被災地支援のためには、もちろん義援金やボランティアも重要ですが、同じくらい大事なことは、被災地の皆さんの生産物を買い、消費することです。
現地では、農林水産業だけではなく、加工食品や醸造業、造り酒屋さんも大きな打撃を受けておられます。工場や事務所の全てが津波で壊滅した陸前高田のある醤油屋さんには、それでも全国から現金書留等で注文がどんどん入っているとのことです。お中元は無理でも、お歳暮には間に合うかも知れないと期待してのことだそうです。
考えてみれば、都会に住む私たちの多くは、お金さえ出せば、いつでも何でも好きな食べものを買うことができるということを、当たり前のように思っていたのではないでしょうか。
その食べものが、どのような地域で、どのような方が、どのように生産されているかというようなことについて、果たして十分に想像力を及ぼしていたでしょうか。
ちょうど、電気がどこでどのように作られているかを知ろうともしないまま、明るい夜や快適な生活を一片の疑問もなく謳歌してきたように。
今回の大震災は、そのような想像力の大事さを、改めて思い出させてくれました。
なみへいの経営は、なかなか順調とは言い難いようですが、東京の真ん中にある地域との情報交流の拠点として、ますます重要な場になっていくことが期待されます。
そのためには、まず私にもできることとして、もう少し頻繁に足を運ばないと・・・。
午前中、ひと冬越して蕾がつきかけた春菊と玉葱を、畑(1区画の市民農園)から収穫してきました。当然ながら泥つき。
春菊は台所で水洗いして根を落とし、よくない葉を取り除くだけで手間がかかります。考えてみると、スーパーに並んだ野菜の、何と美しく、規格も揃っていることか。さっと水洗いすればそのまま調理に使える便利さ。つまり、スーパーの棚に並ぶまでに、生産者、出荷者の方の手間がかかっているということです。
春菊は大鍋にたっぷりの湯を沸かし、硬い軸の方から入れてさっと茹でます。茹で過ぎないよう早めに上げて湯を切っておくのがポイントです。
玉葱は、芯の柔らかい部分は取り分けて水にさらして生で食べることとし、残りは、ベーコンがカリカリ手前になったフライパンに、葉っぱの部分も忘れずに投入。
しんなりしてくると、塩のみで味を調え、最後に卵を割り入れて半熟状態で火を止め、皿に移します。
春菊も盛り付け、鰹節をたっぷりと乗せ、こちらにはポン酢を回しかけます。
春菊はも、やはり茹で過ぎて食感がやや損なわれてしまいましたが、ほろ苦い独特の風味が甘い鰹節とよく合います。
玉葱の甘さには驚きました。一方、水にさらしただけのものは辛みが刺激的です。
余りの美味しさに、午後は何もせずまったり過ごすことに心を決め、熊本の焼酎の登場です。イラストの「くまもん」は、3月12日の九州新幹線全通を盛り上げるために熊本県が考案したオフィシャルキャラクター。ところが、前日の震災によりイベントは全て取り止めとなったそうで残念でしたが、九州・熊本から日本を元気にするために、今後の活躍に期待です。
ところでこの日、震災の影響で23年ぶりに東京競馬賞(府中)開催となった牡馬クラシック第1弾の皐月賞は、「細工職人」の名前を持つ馬が快勝。
私たちもそれぞれ職人となり、これからの日本をみんなで紡いで作り上げていかなければなりません。