小川町での稲刈り体験 ①青山在来など

 10月6日(土)は曇り、埼玉県小川町での稲刈り体験会に参加してきました。
usp.png 主催は US.Peaceファームです。
 システム開発会社である(有)USP(Universal Shell Programming)研究所の社会コミュニティ活動分野を担い、様々な「顔の見える関係」づくりを拡げるための活動をされているとのこと。
 その一環として、小川町のNPO法人と連携し、有機農業を目指して新規就農した若者たちを支援するための活動をされています。
 この日のような農業体験イベントや一流シェフによる有機野菜の食事会のほか、月2回定期的に有機野菜が宅配される「おいしいお野菜届け隊」(後出)等に取り組んでいます。
 10時に東武東上線の小川町駅に集合。
 この日の参加者は10名程度。普段は子ども連れの方も多いそうですが、この日は生憎と運動会と重なった家族も多かったようで、大人ばかりです。
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 車に分乗し、事務局のKさんから、田植えの時は田んぼに入れなかった小さな子どもが草取りの時には喜んで入るようになった等のエピソードを聞きながら、田んぼ近くの集会所へ。
 ここで着替えの後、歩いて田んぼに向かいます。
 昼食用の食材が運び込まれていました。地元産の野菜の中には、埼玉の伝統野菜・緑茄子も。
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 そして地元の伝統品種の大豆「青山在来」。この日の昼食のメインの食材とのこと。
 水煮しただけですが、タッパーの蓋を開けた途端に甘い香りが拡がり、たまらず数粒を口にすると、濃厚な甘さが感じられます。
 集会所の前には「おいしいお野菜届け隊」のサンプルも届けられていました。
 1500円相当の野菜が入った段ボールが月2回、半年間届けられるというもの。アメリカで盛んになっているCSA(Community Supported Agriculture)と同じシステムです。
 参加者の皆さん、興味深そうに覗きこんで写真を撮っていました。
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 着替えの後、歩いて田んぼに向かいます。
 ススキの穂が美しい田園風景です。彼岸花やコスモスなど、多くの秋の花も咲いています。
 しかし、かつて棚田であったことが確認できる場所もあり、耕作放棄地が広がっていることが実感されます。
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 田んぼに先回りして迎えて下さったのは、「有井農円」の有井佑希(ありいゆき)さん。元気で若い女性の方です。
 山口県防府のご出身、生協に勤務していた時に有機農業と出会い、小川町の有名な有機農家・金子美登さんの霜里農場等で研修後、昨年、独立して新規就農されたとのこと。
 3人きょうだいの真ん中だそうで、この日は埼玉県在住のお兄さんと弟さんも手伝いに来てくれていました。
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 稲刈りの前に、7月の草取り体験会の時に植えた大豆「青山在来」の刈取り作業。
 たくさんの莢がついており、前回も参加された方から、こんなに大きくなったと歓声が上がっていました。農薬は使っていないので、虫食いも見られます。
 晩生(おくて)の品種で、稲刈りの頃にちょうど枝豆として食べ頃になるとのこと。
 稲刈りでも使う鎌で刈り取ります。なかなか太い茎です。有井さんから、ギザギザの歯がついているので怪我しないようにと注意。
 莢を外して茹でる係を除いて、いよいよ田んぼへ。
 有井さんから、鎌の使い方、刈った稲の束ね方等を最初に教えてもらいます。
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 この日の目標は5畝(せ)、約5アール。1家族4~5人分の米が獲れるとのこと。
 耕作放棄されていたのを、今年から稲作を再開した田だそうです。山のすぐ際にあり、山からの水が直接流れ込む湿田です。
 前日に雨が降ったこともあってぬかるんでおり、刈った稲を運ぶ時にはゴザを使えばいいとアドバイスされましたが、その意味はまだ分かりませんでした。
 いよいよ田んぼに入って稲刈り作業のスタート。
 確かに少々ぬかるんでいますが、最初のうちはそれほどでもありませんでした。
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 乾燥した稲を手で束ね、鎌で刈る時の乾いた音と感触。そして鼻腔をくすぐる秋の日向の芳香。
 そのうちに最初の休憩時間。
 先ほど収穫したばかりの枝豆が、田んぼの脇に据えられた釜で茹で上げられていました。みんなの手が一斉に伸びます。
 青山在来は、スーパーの冷凍食品等とは異なり揃いはよくありませんが、熱々の枝豆の何とも言えない濃厚な味と香り。誰かはミルクみたいだと評していました。
 何と楽しい稲刈りでしょう。
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 稲刈りを再開。
 ここからが、この日の本当の作業の始まりでした。日本の各地で耕作放棄地が増えている理由を実感することにもなりました。
 続きは、稿を改めて掲載します。
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