F. M. Letter -フード・マイレージ資料室 通信- No.013

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 ◇◆◇ F. M. Letter −フード・マイレージ資料室 通信− ◇◆◇

     No.13 ; 2013.2/10(土)[旧暦 元旦]発行

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 明けましておめでとうございます。

 時の流れを感じ取って頂く一助とするため、本メルマガは、旧暦の毎

1日と15日(新月と満月の大潮の日)に配信しています。

 今号は睦月朔日(元旦)の発行、旧暦でも新年を迎えました。

 


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  F.M.豆知識

   3 フード・マイレージを考える背景

 (2) 食品流通の変化とフードデザート問題

 

  フード・マイレージを始めとする食や農に関わる話題について、毎

 回少しずつ取り上げていきます。

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 前回は、私たちの「食の激変」の内容の一つ目として、食の「外部化」

「簡便化」を取り上げました。

 その動きと並行して(どちらが卵か鶏か分かりませんが)、近年の食

品購買の姿(どこで買うか)も大きく変貌しました。

 

 一般社団法人日本ショッピングセンター協会によると、201112月末

現在で営業中のショッピングセンター(一つの単位としての商業・サー

ビス施設の集合体で、駐車場を備えるもの。以下、「SC」)は、全国で

3090あり、平均店舗面積は約15千平米という大きさです。

 

 これらSC64%は、1990年以降にオープンしたものです。

 また、立地をみると、1970年代までにオープンしたSCのうち郊外型は

33%だったのに対し、1990年以降では64%が郊外型となっています。

 つまり、1990年以降、郊外型のSCが大きく増加したのです。

 

 一方、昔ながらの八百屋さん、魚屋さん等は大きく減少しました。

 経済産業省『商業統計』によると、飲食料品小売業の事業所の数は、

1972年においては71.1万軒あったのが、2007年には39万軒へと、ほぼ半

減しているのです。

 

 もともと日本人の買い物行動は、近隣の店舗で、多頻度少量を購入す

るという特色があったのですが、このように、近年は、週末等に車で出

かけてまとめて購入するというようなスタイルが増えてきました。

 

 これは、自家用自動車を保有する者には便利で快適です。

 映画館やゲームセンター等が併設されている場合も多く、買い物のつ

いでに、半日でも一日でも楽しく過ごすことができます。

 

 しかし、常時、自動車を利用できない高齢者や障がいを持つ方等

(「社会的弱者」という言葉は好きではありませんが)にとっては、近

隣の小売店が廃業することは、食品(特に生鮮食品)を求めにくくなる

ことに直結します。

 これを「フードデザート(食の砂漠)」問題と呼びます。

 

 農林水産政策研究所によると、生鮮食料品販売店舗までの距離が500m

以上の人口は、全国で4,400万人(34.7%)、うち高齢者は970万人

37.9%)とされています。

 

 この問題は、日本ではまだそれほど広く認識されていませんが、今後、

地域コミュニティのあり方等とも関連し、重要な課題となってくるもの

と思われます。

 

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  オーシャン・カレント −潮目を変える−

 

  食や農の閉塞感を打ち破るためのユニークな活動や、それに取り組

 んでおられる方達を紹介するコーナーです。

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 地域でとれたものを地域で食べる。

 このシンプルな取組が、食料自給率の向上、食に対する安心感の確保、

地域の農水産業の活性化など様々な効果をもたらします。そしてもう一

つ見逃せないのが、地球温暖化防止への貢献。食べ物の輸送距離を削減

することで、輸送にかかるエネルギーを大幅に削減できるのです。

 

 このような観点から、「フード・マイレージ」をキーワードに、食べ

ものをめぐる温暖化防止の活動に積極的に取り組んでいるのが、「きょ

うと風土(フード)コンソーシアム」です。

 

 このコンソーシアムは、京都府において地域で活動するNPO等が協働

して「低炭素×循環型農業」と「食の地産地消」を推進することにより、

二酸化炭素の排出抑制と地域活性化を図ることを目的として、2011年に

設立されました。

 

 そして、これまで「低炭素型 食の好循環づくりプロジェクト」とし

て、社員食堂や宿泊施設・学校給食における京都府産食材の利用拡大

(地産地消)を促進するとともに、トラクター・漁船・給食配送車等で

のバイオディーゼル燃料利用を推進するなど、暮らしに身近な様々な場

面における低炭素化に取り組んでいます。

 分かりやすい学習会用のテキストも、何種類も作成されています。

 

 コンソーシアムの事務局は、京都府地球温暖化防止活動推進センター

NPO法人京都地球温暖化防止府民会議)です。

 

 担当者の一人である環境カウンセラー・西澤浩美さんは、地域の勉強

会や学校への出前授業等で、京都版「フード・マイレージ買い物ゲーム」

等を用いて積極的に活動されています。

 

 西澤さんは「食材に手を伸ばす時に、値段だけでなく産地や旬にも気

をつけて買い物をすることが大事です。おいしそうな食材カードを見な

がら、わいわいガヤガヤと語り合うことで、温暖化防止を身近な課題と

して意識し、実践に繋げていくことができると思います」と話されてい

ます。

 

 きょうと風土(フード)コンソーシアム

 「低炭素型 食の好循環づくりプロジェクト」ウェブサイト

  http://www.kcfca.or.jp/jigyou/ecolife/post-4.html

 

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  情報ひろば

 

  食や農に関わるセミナーや勉強会の情報、拙ウェブサイトやブログ

 の更新情報、読者の方からの投稿(告知等)をお知らせします。

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 ブログ「伏臥慢録〜フード・マイレージ資料室から〜」更新情報

 

126日付け 築地市場の「くまモン」

 

 近く移転が予定されている築地市場の見学に同行させて頂きました。

そこで、熊本のゆるきゃら「くまモン」が描かれた八代産トマトの段

ボールを発見、食とエネルギーのことを考えてみました。

 http://food-mileage.jp/2013/01/26/

 

128日付け 全国消費者大会分科会「食の今を考える」

 

 四ツ谷の主婦会館で開催された本分科会では、朝日新聞記者の大村

美香さんの講演に続き、参加者によるグループワークが開催されまし

た。今後、消費者団体の役割は皆ますます重要になる予感がしました。

 http://food-mileage.jp/2013/01/28/

 

21日付け 都会と田舎をつなぐ2つのマルシェ

 

 127日(日)、東京・代々木公園で開催された「アースディ・マー

ケット」と品川・青物横丁で開催された「全快野菜屋ちゃん」。様々

な参加者による2つのマルシェが、これまでにはなかった形で都会と田

舎をConnectして(つないで)いきます。

 http://food-mileage.jp/2013/02/01/

 

24日付け 有機農業という生き方

 

 渋谷アップリンクで開催された有機農業関係の2本の映画上映会とト

ークイベント。埼玉・小川の金子美登さん、コモンズの大江正章さん達

の、知識と経験に裏付けられた充実した内容でした。

 それにしても、映画館を出ると、夜の渋谷とのギャップ感。

 http://food-mileage.jp/2013/02/04/

 

26日付け バレンタイン一揆

 

 国際協力NGOACE」製作のドキュメンタリ映画。日本の「普通の女の

子」達がアフリカ・ガーナを訪ね、児童労働の現実に声を失います。

 そして東京に戻った彼女たちが企てたのが「バレンタイン一揆」。

 http://food-mileage.jp/2013/02/06/

 

 管理者が参加予定または関心のあるイベント等を紹介します。

  満席等となっている場合がありますので、参加を希望される方は、

 必ずお問い合せ下さい。

 

 第22 共奏キッチン

 日時:211日(月・祝)10001600

 場所:三田の家(港区芝5-23-2

 主催:共奏キッチン運営チーム

 (詳細、お問合せ等

  http://www.facebook.com/#!/events/544046368963123/

 

「たねと食のおいしい祭」おいしい たのしい ふむふむ なるほど!

 日時:217日(日)12001600[第1部]

 場所:カフェスロー(国分寺)

 内容:飲食ブース出展、マルシェ、映画『よみがえりのレシピ』上映、

   ワークショップ

 主催:たねと食のおいしい祭実行委員会

 (詳細、お問合せ等

  http://cafeslow-even.jugem.jp/?eid=1080448

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 共存学フォーラム

 「震災復興と文化・自然・人のつながり−岩手三陸・大槌の取組から」

 日時:217日(日)10001745

 場所:國學院大學渋谷キャンパスAMC1 常磐松ホール

   (渋谷区東4-10-28

 主催:國學院大學研究開発推進機構 研究開発推進センター

 (詳細、お問合せ等

  http://www.kokugakuin.ac.jp/event/101224_ken06_suishin_kyoson250217.html

 

 被ばくからこどもをまもる!二本松の取組から学ぶ講演と映画会

 日時:223日(土)、13:0016:00

 場所:国分寺労政会館4F(国分寺駅南口より徒歩5分)

 内容:佐々木道範さん講演、映画「それでも種をまく」上映

 主催:TEAM二本松と被ばくからこどもをまもる実行委員会

 (詳細、お問合せ等

  http://www.facebook.com/kodomoomamoru

 

 公開シンポジウム「原発事故と有機農業」

 日時:224日(日)13:00 17:00

 場所:明治大学リバティータワー(千代田区神田駿河台1-1

 内容:特別講演 本橋成一氏(写真家・映画監督)

    福島からの現地報告、パネルディスカッション

 (詳細、申込み等

  http://www.csonj.org/event/130224symposium

 

 公開シンポジウム「捨てられる食べ物

 日時:224日(日)13:30 16:30

 場所:東京ウィメンズプラザ(B1)ホール(渋谷区神宮前5-53-67

 内容:基調講演 井出留美氏(セカンドハーベスト・ジャパン)

    パネルディスカッション

 (詳細、申込み等

  http://www.jfj-net.com/3318

 

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 F. M. Letter −フード・マイレージ資料室 通信−【ID;0001579997】 

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  発行者:中田哲也(フード・マイレージ資料室 管理者)