2013年9月28日から10月14日まで「スポーツ祭東京2013」(国民体育大会と全国障害者スポーツ大会)が開催されています。
私の住むH市においても複数の競技が予定されており、会場周辺には、選手を歓迎する多数の幟が立て並べられています。地元の小中学生や幼稚園児が描いたものです。
五輪招致も決まりスポーツの祭典に盛り上がる東京と、前日に見学させて頂いた福島・旧警戒区域内の光景とのあまりの落差。避難を余儀なくされている方、あるいはとどまって土を耕している方達のことを思うと、到底、浮かれる気分にはなれません。
ちなみに道路の反対側、老舗ソースメーカーの工場の前には、地元名物「黒焼きそば」の幟。
看板の文句はベタベタですが、国産野菜など原材料にこだわったソースは、爽やかな風味があり美味です。
さて、9月29日の日曜日も、前日に続いて抜けるような秋の青空でした。
自宅近くの市民農園へ。
種から植えた伝統大蔵大根、仙台雪菜、三寸人参等は順調に伸びつつあります。白菜等の苗も植えました。
長岡巾着茄子、仙台長茄子は、種採り用のものだけ残して片づけました。
ゴマはピンクの花も落とし(夏の間、目を楽しませてくれました)、サヤの一部が茶色く変色し弾け始めています。少し早いかとも思いましたが、観察用の1本を残して刈り取りました。
作業をしていると、気持ちのいい風が吹き渡ります。
持ち帰ってバケツに差し、乾燥の工程に入りました。
以上、「東京ゴマ0→1(ゼロワン)プロジェクト」H市支場からの報告でした。
午後からは、西武新宿駅近くの新宿区立大久保公園へ。
ここで年数回、定期的に「歌舞伎町農山村ふれあい市場」が開催されています。
単なる直売ではなく、毎回、全国各地から生産者や加工業者の方がみえられ、都会の消費者等と直接顔を合わせて交流する場ともなっています。
青空の下、ステージでは音楽の演奏が行われ、その前に並べられた椅子を囲むようにブースが取り囲んでいます。
気仙沼など被災地の産品を扱っているブースには、先日、「結-YUI」(後出)でホタテを捌いてくれた女性がおられました。
また、神奈川・三浦市や石川・珠洲市の特産品を扱っているブースは、地元との交流を続ける大学生達が運営しています。
一際、目を引かれたのは江戸東京野菜のブース。
目にも鮮やかな赤い房が天を指しているのは、内藤とうがらしです。
内藤カボチャ、本田(ほんでん)ウリも展示されていました。
内藤とうがらしとは、徳川家康が江戸入部の頃、家臣の内藤氏(後の信州・高遠藩主)が現在の新宿御苑付近に構えた屋敷で栽培を始めたもので、畑一面が赤く染まった様子は壮観だったと伝えられています。
その後、都市化の進行に伴って消滅しましたが、近年、街づくりのシンボルとして復活させようというプロジェクトが、地域の人たちにより進められています。
私も一袋、求めさせて頂きました。かわいい紙の袋に入れてくれました。
会場で、実行委員長の根本二郎さん(新宿区議)にお会いしました。
かねて地域興しの活動に熱心に取り組んでこられた方ですが、震災以後は、被災地支援にも尽力されています。ちなみに根本さんは、福島・いわき市のご出身です。
今年3月には、復興に向けた情報発信と交流の拠点でもあるダイニングカフェ「結-YUI」をオープンされました。
先の大災害を経験し、共助等のためのコミュニティの重要性が改めて認識されているにも関わらず、人口過密の都会と過疎の農山村とは全く事情は異なるものの、ともにコミュニティ喪失という大きな危機に直面しています。
日本最大規模の繁華街である新宿・歌舞伎町で、都市と農山村をつなぐとともに、地域のコミュニティ再生に向けた先進的な取組が行われていることは、ある意味、象徴的でもあります。
【ご参考】
◆ ウェブサイト:フード・マイレージ資料室
◆ メルマガ :【F. M. Letter】フード・マイレージ資料室 通信
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