第7回 気仙沼を食す会(上野・蕎麦しん)

 2013年10月21日(月)。一夜明けて、雨は上がりました。
131021_convert_20131025001244.png 昼休み、職場至近の日比谷公園に行ってみました。
 尋常ではない大雨の前日、ここで「土と平和の祭典」が開催されていました。雨がテントを叩く音がまだ耳に残っていますが、今はふだんの更地に戻り、水溜りも消えていました。
 前夜は、遅くまで片づけ等で大変だったようです。
 主催、出演、出展者の皆さま、どうぞ体調など崩されませんように。
 さて、週半ばの10月23日(水)。
 また台風(27号)が接近しているせいか、天候は下り坂。どうも今年は、すっきりとした秋晴れの日が少ないようです。
 終業後に向かったのは上野。
 この日19時から「そば酒房 蕎麦しん」で「気仙沼を食す会」が開催されたのです。
 津波で被災した宮城・気仙沼の水産加工品の東京圏への販路開拓と人材育成を行う「一般社団法人気仙沼仕事創出プロジェクト」の事業の一環として、7回目の開催。
 私は今年7月に続いて2回目の参加です。
 会場は上野駅から5分ほど、参加者は10名ほどです。
 ロータリークラブ、ローターアクトで活動されている経営者や税理士、社会保険労務士の方達。
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 代表サポーターの茂木正光さん(行政書士・司法書士)から開会の挨拶。
 続いて気仙沼の現状とプロジェクトの進行状況等についての説明がありました。
 この日の食材を提供して下さったのは、主に有限会社 カトー(気仙沼市唐桑町)です。
 1990年の創業、大手メーカーの下請け加工が中心でしたが、高台にある自社は津波の被害は免れたものの元請けの会社が被災したため、取引が激減しました。
 そこで、独自ブランドの商品を開発し、販路の開拓に取り組んでいるそうです。
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 美味しそうな料理が次々と運ばれてきました。
 まぐろ、〆鯖などの刺盛り。ムール貝(牡蠣養殖の副産物だそうです。)のオイル焼きはビールに合います。サンマのなめろうは、味噌とショウガの風味が美味です。
 歯ごたえが嬉しい刻み昆布と大根などのサラダも。
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 するめ烏賊の一夜干しは柔らかく、噛むと濃いうまみが口中に拡がります。対照的に穴子の白焼きは肉厚でふっくらしており、淡泊で上品な味わい。
 新鮮な秋刀魚の塩焼きも出されました。スダチをかけて頂きます。今年は不漁で高値です。
 かれいの煮付けは、箸をつけると、ほこほこと身がほぐれます。大根やゴボウが添えられています。
それに蛸などの酢の物。
 気仙沼仕事創出プロジェクトの協力店である「蕎麦しん」さんが、この日のために、気仙沼の食材をふんだんに使った献立を準備して下さったのです。
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 飲みものは、乾杯のビールに続いて宮城の選りすぐりの日本酒が3本。
 この日の参加者のお一人に、日本酒と焼酎専門店「朝日屋酒店」(世田谷・豪徳寺)の若社長がおられ、色々と説明して下さいました。
 全国の酒蔵を回っておられるそうです。
 まず、墨廼江(すみのえ)酒造(石巻)の純米酒。淡麗で優しい飲み口です。
 次は浦霞(塩釜)の純米酒。浦霞自体はよく見かけますが、この日出して頂いた「純米辛口」は、一般のスーパーや飲食店では手に入らないものだそうです。
 しっかりとした辛口です。
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 もう1本には、力強い毛筆で「負げねえぞ気仙沼」と書かれたラベルが貼られています。
 これは、気仙沼の老舗酒蔵・角星(かくぼし)の銘酒を、地元のすがとよ酒店が、言わばプライベートブランドとして作ったもので、現地かイベント、ネットで無ければ手に入りにくいものとのこと。
 最後の締めは、やはり蕎麦。
 専門店だけに、美味しいお蕎麦を出して下さいます。今日も食べすぎ、飲み過ぎです。
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 帰り際、「スイサンカトー」の宅配セットを申し込みました。
131023_7_convert_20131024233405.png 以前も一度注文したのですが、今日頂いたするめイカの一夜干しや串ぽっぽ(串に刺した姿焼き)、サンマのハンバーグ、刻みコンブ等がセットになっています。
 いずれも調理済みのものをパックしており、家庭では湯煎(ゆせん)のみで食べられます。調理の手間も省けるように配慮されています。
 さて、「気仙沼仕事創出プロジェクト」の担い手」は、主に気仙沼と東京の20代の若者たち。
 国際的な経営者の親睦団体・ロータリークラブの青年部「ローターアクトクラブ」のメンバーの方達で、デザイナー、営業、食品の品質管理などの本業の強みを活かしつつ、中高生を対象とした「気仙沼フードマイスター講座」の開催など、様々な活動に取り組んでいます。
 気仙沼と東京の若者たちにより、しっかりと目に見える実績が積み重ねられているのです。
 震災から2年半が過ぎました。
 復興は進みつつあるとはいえ、まだまだ途上です。なかなか現地に伺う機会はありませんが、このようなイベントに参加することは復興を後押しする一助にはなります。
 レアものの美味しい魚やお酒を頂きながら、復興のお手伝いにつながるのなら、こんなに「美味しい」イベントはありません。
 この「気仙沼を食す会」や直売イベントは、これからも定期的に開催されるとのことです(フェイスブックページはこちら)。
【ご参考】
◆ ウェブサイト:フード・マイレージ資料室
◆ メルマガ :【F. M. Letter】フード・マイレージ資料室 通信
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