2015年5月10日(日)は、初夏の日射しが戻ってきました。
畑へ水やりに。昨日の雨は、結局、お湿り程度。引き続き水不足は深刻です。
それでも、さいはら(山梨・上野原市)から頂いてきたジャガイモ(キタアカリと在来種・ネガタ)は、だいぶ育ってきました。
新宿御苑で求めてきた内藤唐辛子や寺島茄子も。
先日播種した黒水菜(小松菜)は一斉に芽吹きましたが、太牛蒡の方はサッパリ。子安三寸人参は何とか順調に育ってくれています。
今年も「福島ひまわり里親プロジェクト」の種を播きました。
タマネギの花(葱坊主)を摘んで、これらは夜の鍋の具材に。
玄関先のプランターのスダチは、今年はたくさん付けています(豊作期待)。
見送られて、午後から小金井へ。JR中央線・東小金井駅で下車。
駅近くの「黄金や」は、地元の農産物や加工品の直売のほか、2階のカフェでは地元野菜のランチを頂くこともできるスポットです。
生憎と日曜は定休日でした。こきんちゃんに挨拶のみ。
バスで関野橋へ。
緑濃い玉川上水を渡った先の集合場所には、子ども連れのお母さん・お父さん、スタッフの方を含めて20名弱が集まりました。
定刻の15時、「物語屋と歩く農家みちツアー」がスタート。
「小金井 江戸の農家みち」とは、玉川上水沿いの五日市街道と小金井公園の間にある1.5キロメートルほどの小道。昔ながらの農家の屋敷林や蔵などとともに、11軒の直売所が並んでいます。
地元の農家を応援して地産地消を進め、この風景を残そうと、地域に住む女性2人の方が立ち上げられたのが「小金井 江戸の農家みちの会」。
直売所で売られている野菜や季節の風景等をFacebookで情報発信するとともに、まち歩き等のイベントを企画・開催されているのです(この日もその一つ)。
一行は、農家みちを西へ向かいます。
先導しつつ要、所要所で説明して下さるのは、作務衣姿に楽器を背負った「物語屋」さん。その正体(?)はツアーの最後に明らかになりました。
右折して狭い路地を入ると、その先には竹林とお稲荷様の小さな祠。不思議な空間です。
古地図と見比べると、この辺りには江戸時代には用水路が流れていたことが、現在の地形からもしのばれます。
農家みちに戻ってさらに西へ。蔵や火の見やぐらも見えます。
小金井公園に向かう緑道を横断したところにあるのが、真蔵院。古代ハスと安産の御利益があることで有名なお寺です。門前には、グリーフケアに関する講座等のチラシも置かれていました。
ここには、立派な屋敷林が2本とも残されていました。
屋敷林は門の両側に2本植えられるものだそうですが、ほとんどのお宅では1本しか残っていません。
みどり濃い2本の銀杏の梢が、真っ青な空を突いていました。
ここまでの間、たくさんの直売所が軒を並べていました。
なかには、木製の格好いい直売所も。今回のツアーにも参加してくれているYさんの設計とのこと。
間もなく左に折れると、様々な野菜が植えられている畑に。その隣には、スポーツジムかと見紛うようなお洒落な建物。
「野菜作り・収穫体験・BBQ ポモナ」という看板がかかっていました。
初心者でも気軽に楽しみながら野菜作りや収穫が体験でき、とれたて野菜でバーベキューもできるという、会員制農場だそうです。
代表の農家の方に畑に案内して頂き、ここで収穫体験。
サニーレタス、かぶ(あやめ雪)、小松菜、大根、白菜、ネギ、コールラビ(かぶかんらん)など。
江戸東京野菜ののらぼう菜が、たくさんの花をつけていました。
お聞きすると、昨年は江戸東京野菜の三寸人参も作ったものの手間がかかり、生産性は10分の1だったとのこと。1本500円の人参を消費者が買ってくれれば採算が取れるのだそうですが、この辺りが伝統品種の難しいところのようです。
子ども達だけではなく大人も夢中になり、たちまち、カゴは一杯に。
収穫した野菜は割安で購入させて頂きました。
畑の中まで入らせてもらい、収穫の楽しさ・喜びだけ(いいとこどり!)を体験させて頂きましたが、日々の管理など、大変なご苦労かと思います。
有難うございました。
一行は野菜を抱えて玉川上水を渡り、この日のツアーの終着点であるお洒落なカフェ(Cafe 5884)へ。
玉川上水の桜を間近に見たいという女性オーナーの強い思いから、この地で開店されたそうです。玄米ご飯や地元野菜、フェアトレード・コーヒー等にこだわった自然派カフェとのこと。
ここで、それぞれ好みの飲み物とともに、スイーツバーガー(フォレスト・マムさん製)を頂きました。
お菓子でできた小ぶりのハンバーガーです。
ちなみに「農家みちの会」は、5月9日(土)から24日(日)の間、小金井市内の飲食店と連携して「バーガーフェスティバル」を開催中とのこと。
農家みちの野菜を使ったバーガーを期間限定で頂けるそうです。
ここで物語屋さん、やおら背中から楽器(リュートという珍しい古楽器でした)を下ろしました。
そして、つまびきながら語り始めたのは、“千と千尋の農家みち”(仮題)という物語。
舞台は、江戸時代から花見の名所だった、ここ小金井。
しかも、見てきたばかりのお稲荷様やお寺、屋敷林などもストーリーに盛り込まれていて、親近感と臨場感バツグンです。
不思議で、ちょっと恐い怪談話でした。
「農家みち」と「物語」。最初は違和感もありました。
しかし、伝統野菜など地元の農産物を地産地消することと、地元の昔話等をもとに物語を紡いでいくことには、自分が住んでいる地域を見直すきっかけになるなど、共通する点が多いようです。
約2時間のツアーはあっという間に終了。
また参加したい、あるいは1人でゆっくり歩いてみたいと思える、心に残るイベントでした。
(いま(14日)、このブログを書いていても、不思議な余韻がよみがえってきます。)
帰りは小金井公園を抜けて西武線・花小金井へ向かいました。
色とりどりのルピナスが満開。面白い花です。
これも満開の、真っ赤なポピー畑の手前では、鯉のぼりが夕暮れ迫る空を豪快に泳いでいました。
まだ5月なのに、南方海上から2つの台風が接近しつつあるとの予報です。
【ご参考】
◆ ウェブサイト:フード・マイレージ資料室
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