2015年度 日本フードシステム学会年次大会

 2015年5月も末。
 日本の麦生産は、輸入の増加によって一時、ほとんど無くなってしまいましたが、近年、在来種(私の地元には、東久留米市を中心に「柳久保小麦」というのがあります。)を含め、麦の生産が復活しつつあります。
 お陰で、近所でも麦秋の素晴らしい光景を楽しむことができます(写真は5月25日)。
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 5月28日(木)は、新宿・富久町の「小料理・結」へ。
 福島・いわき出身のオーナー、根本二郎さん(元・新宿区議)が、新宿から被災地を支援する拠点として開設・運営されているお店です。
 この日頂いたのは、福岡・豊前市の焼酎「軍師 官兵衛」。
 根本さんの個人的な繋がりで入手されたレアものとのこと。東京ではここでしか飲めないかも。「結」に行かないといかんべえ。
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 江戸料理研究家の女性が調理して下さったお洒落なお通し。
 香ばしく焼いた空豆、B級グルメで有名な浪江焼きそば(福島・浪江町は今も全町域が避難指示区域)、真鯛の焼き魚等を頂きました。
 ご馳走様でした。
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 5月最後の週末は、東京農業大学の世田谷キャンパスへ。
 30(土)~31(日)の2日間、2015年度の日本フードシステム学会 年次大会が開催されました。
 真夏のような日差しと青空です。
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 初日の会場は、アカデミアセンターの横井記念講堂。
 日本農学の祖と呼ばれ、東京農大初代学長でもある横井時敬(ときよし)先生の名を冠したホールは、木がふんだんに使われた心地よい空間です。
 開催校・東京農大の堀田和彦先生、学会長の斎藤修先生(千葉大学)の挨拶に続いて、シンポジウムが開会。
 テーマは「グローバル化とフードシステム」。
 研究者から、TPPなど地域統合と日本のフードシステム、コーヒーのフェアトレード、アジア諸国の経済連関についての報告に続き、ジギ容赦の方からは食品企業の海外事業戦略、日本食・食文化の海外展開について、実例に即した報告。
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 昼休みは、世田谷通りを渡った先にある「食と農」の博物館へ。
 見逃せないのは、卒業生の蔵元紹介コーナー。日本中の日本酒等が展示されています。酒造りの道具や酒器の展示も。
 お昼は、ここのカフェでカツカレー。 
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 午後は総会に続き、シンポジウム後半のパネルディスカッション。
 最近、よく聞かれるようになったグローバル・フード・チェーン(GFC、国際価値連鎖)という言葉の意味と、それを踏まえた日本のフードシステムの今後のあり方等について、フロアの参加者を含め討論が行われました。
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 さて、夕方は懇親会。
 東京農大らしく、塩むすびなどの心づくしの食事と飲みものが並べられました。研究協定を結んでいる静岡・富士宮市からは焼きそばなども。
 そして、東京農大といえば「大根踊り」。正式には「青山ほとり」というそうです。応援団とチアガールの皆さんが披露して下さいました。
 初めて見ましたが、すごい迫力です。
 歌詞には、「人間喰わずに生きらりょか」「お嫁に行くならお百姓さんへ」というくだりもあります。
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 2日目は、ミニシンポジウム「衣服食農連携とフードシステム」と題するミニシンポジウム。
 超高齢社会における配食サービスと福祉の現状、課題等について、齊藤修先生を座長に、病院や公益財団法人で実際に取り組んでおられる方達を含め、報告と討論がありました。
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 2日目の午後は個別報告。5会場に分かれ約50本の報告が行われました。
 若手研究者を含め、錚々たる最前線の報告ばかり。そのなかで私からも産業連関表の作成状況について報告。それなりに有意義な内容だったと自負していますが、終了後、座長の先生からは「単なる作業報告だね」との厳しいコメントを頂き、やや消沈。
 この日本フードシステム学会の特色は、研究者だけではなく、食品事業者、生産者、JAや生協、行政などの関係者も会員となっているという、間口と裾野の広さにあります。
 今回の大会でも、理論的な分析だけではなく、実際の事業や経験に即した厚みのある議論が行われました。
 研究者としては全く未熟ながら、私もその一員として活動を続けていきたいと思います。
 【ご参考】
◆ ウェブサイト:フード・マイレージ資料室
◆ メルマガ :【F. M. Letter】フード・マイレージ資料室 通信
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