2016年3月11日(金)。
東日本大震災からちょうど5年目に当たる日は、日射しがなく肌寒い一日。
昼休みは職場至近の東京・日比谷公園へ。 翌12日にかけて「Peace On Earth -311 未来へのつどい」が開催中です。
当時の被災状況の写真展示を食い入るように見つめる人たち。ボランティアの募集を しているブース。被災地等で作られた様々な物品の販売も。
国際青年環境NGOとして被災地支援にも積極的に取り組んでいる A Seed Japan の皆さんも出展しておられました。
出展者も参加者も、総じて若い方が多いようです。
献花・追悼ドームも設けられており、手を合わせる人たちの姿。
タ方、再び通った時は、追悼のためのロウソクが明るく輝いていました。
5年目の「節目の日」が近づくに連れ、新聞やテレビでは多くの特集が組まれています。
もちろん振り返ることは大事なことですが、あたかも風物詩になってしまったような感も。3月11日を境に報道等も激減するのでしょうが、当然ながら、被災地でも東京でも日常の生活は途切れることはありません。
ちなみに福島第一原発・1号機が水素爆発を起こした翌3月12日。その後、しばらく危機的な状況が続き大量の放射性物質を放出したことを思うと、311だけを節目の日と呼ぶこと自体、違和感がぬぐえません。
いずれにせよ、節目の日は「伏し目」になって(視線を落として)自分の足元を見つめ、自分の立ち位置を再確認し、その後、目を上げて進むべき方向を見定め、再び歩いていくことが大切です。
もっとも私自身、目指すべき方向について確たるものはありませんが。
さて、翌2016年3月12日(土)も曇り空。
久しぶりに、自宅近くに一画を借りている市民農園へ。
スティックセニョールは花盛り。東京長カブも花を咲かせ始めています。
慌てて、大根や島ラッキョウ等とともに収穫。
しばらく、春作業は季節に追いつきそうにありません。
その日の夕刻は、東京・日本橋横山町の「IRORI HOSTEL and KITCHEN」へ。
広いキッチン。テーブルは「囲炉裏」になっていて炭がくべられています。
「ローカルの魅力あふれる旅をお届けしたい」 「地方と都会をつなげる拠点をつくりたい」という想いから生まれたホステルとのこと。外国人の宿泊客の姿もみえます。
この日開催されたのは「わかやまおむすひ会 @ IRORI」。
昨年、ご主人(桶職人さんに弟子入りして修行中)とともに、和歌山に移住された「しおじ」 さんの報告会に、若い女性を中心に、しおじさんの友人たちが集まりました。
壁には写真、手作りのアルバム、これも手作りのこの日のメニュー。
めはりずし等3種類のおむすび、手作り味噌のお味噌汁、みかんもち、和歌山おつまみセット(金山寺味噌、ゆべし等)など。
お酒は、純米吟醸雑賀など。
食事を頂きながら、和歌山での暮らしの様子を伺いました。
熊野古道に沿った山間部に家を借り、畑で野菜を作ったり棚田で米作りをしたり。現在、小さなおむすび屋さんの開店に向け、伝統的な技法で建築中とのこと。翌週には土壁塗りを予定しているそうです。
5年前、確かにこの国は大きく変わる予感がしました。
しかし、計画停電や節電の動きも震災直後だけで、原発の再稼働も進み(大津地裁の差止判決はありましたが)、五輪など大イベントを控え、重厚長大、右上がりを目指す国のかたちは、結局、大きくは変わっていないように見えます。
その一方で、しおじさんのように新しい暮らし方を選択し実践する方も、若い人を中心に着実に増えています。
この日集まった方達のなかには、長野県での馬の牧場作りへの参加を検討されている方、埼玉に移住し東京で有機農産物の販売の仲立ちを されている方なども。
ざっくりと、日本は何にも変わっていないと嘆くのではなく、このような方達が着実 に増えていることに着目していきたいと思います。
追伸
「ふるさとの夢をかたちに」を標榜する(株)さとゆめは、東京・千代田区平河町で地域産品のテストマーケティングのためのラボショップを開設・運営しています。
そのラボショップでは、3月31日(木)までの平日、「ふくしまオーガニックコットンプロジェクト-震災から5年メモリアル販売会」を開催中です。
取扱い商品は、手作り人形・オーガニックコットンベイブとTシャツ(メモリアルバージョン)、それに新商品のオリーブキャンドルとオーガニックコットン手紡ぎセットなど。
これら新商品は、「双葉八町村に春を呼ぶ!広野わいわいプロジェクト」(復興庁事業)の一環として開発されたものです。
企画段階からワークショップに参加させて頂いた1人として、感慨深いものがあります。
【ご参考】
◆ ウェブサイト:フード・マイレージ資料室
(プロバイダ側の都合で1月12日以降更新できなくなったことから、現在、移行作業中です。)
◆ メルマガ :【F. M. Letter】フード・マイレージ資料室 通信
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