2016年11月2日(水)の終業後は東京・三鷹へ。
井の頭公園に隣接する「森の食卓」で開催されたのは、「森の食卓1周年 堀内先生を囲んで話す会」 。
19時過ぎに到着すると、シェア奥沢(東京・自由が丘)、森の食卓ゆかりの方達による手作りの料理が並んでいます(Tさん、いつもご馳走様です)。
サツマイモ、ニンジンを丸ごと蒸し焼きにしたものは、ほくほくとして美味。
シェア奥沢の堀内正弘先生ご夫妻を含め、20名ほどが一つのテーブルに着きました。
主催の田中眞喜子さん(「森の食卓」主宰者)から開会の挨拶(右の写真は林賢さん撮影)。
「『森の食卓』が新しいかたちでスタートしてから試行錯誤の1年が過ぎた。皆さんの応援で少しずつ『場』を作ってこられたと思う。今日は手本にさせて頂いているシェア奥沢の堀内先生をお招きし、『場』にできること、シェア奥沢の紹介と森の食卓のこれから等のテーマで、ゆっくりおしゃべりしたい」
乾杯に続き、懇談へ。
講義のようなスタイルではなく、「ゆる~く」という言葉が好きな田中さんらしく、食事を頂きながらの対話が始まりました。
20名ほどの参加者から自己紹介。
シェア奥沢関係の方と、三鷹・吉祥寺を中心とする地元の方が半々くらいです。まちなかの図書館や保健室、青空イベント等の活動をされている方、これから何かを始めたいと考えておられる方など。
懇談の半ば、堀内先生からシェア奥沢での「場作り」の取組や思いについて紹介がありました。
「今、各地で行われているまちづくりは一部の富裕層のためのものになっている。違和感がある。全ての人が心地よい自分の居場所を持てるようにすることが大事と思い、身の丈でできることとして、自分はシェア奥沢を運営している。地域の人達が、ただ集まって食事をするだけという会もある。公共機関ではなく、敷居を低くし、市民がリードするスタイル」
「『堀内さんだからできるのだろう』と言われると悔しいので、ノウハウは全て公開している。手を繋いだネットワーク作りが各地で広まっていけばいいと思う」
これに対して田中さんからは、
「知名度のある先生のようなことは私にはできないが、たまたまこの場所があった。みんなに助けられて今の自分がある。何らかの形で還元できないかという思いで『森の食卓』 を始めた。隣の人と優しく話をして思いを伝え合い、ほっとできる場にしていきたい」等の抱負が述べられました。
他の方も加わり、対話は盛り上がっていきます。
21時30分を過ぎた頃、毎月、三鷹駅前のマルシェでライブイベント(みたか青空のど自慢)を開催されている I さんからギターの弾き語りが披露されました。
I さんは熊本・産山のご出身。9月17日(土)、ここで開かれた「熊本を応援する会」では、美味しいあか牛を提供して下さった方。
熱唱されたのは『乾杯』、『糸』の2曲。堀内さんご夫妻へのお祝いの意味も込められています。
続いて、ようこさん(料理も担当して下さいました。)からアカペラの独唱。
帰り際には、田中さんからご夫妻に素敵な手袋のプレゼント。被災地支援にも携わっておられる方の手編みだそうです。
「シェア奥沢」と「森の食卓」。
オーナーの2人の方の思いはそれぞれですが、地域の方達の居場所を作ろうという目的は共通しています。
このような「場」がさらに各地にできていけば、私たちが暮らすこの社会は、「無縁社会」というような嫌な言葉とは、無縁になるのかも知れません。
(追伸)
翌11月3日(文化の日)は、東京・渋谷で『ビハインド・ザ・コーヴ』を鑑賞。
アカデミーを受賞した「ザ・コーヴ」など、一方的な視点から情報が流されてきた日本の捕鯨問題について「反証」を試みたという、ドキュメンタリです。
上映に先立って上映会の主催者・ Yさん(江戸東京野菜の関係でも活動されている方) が、劇場公開が始まる米国に滞在中という八木景子監督の挨拶文を代読されました。
「米国が大好きな私が捕鯨について色々なことを調べているうちに偶然にできた映画。 お陰様でクラウドファンディングは成立したものの、まだまだ資金不足。皆さんの支援の輪を糧に頑張っていきたい」
映画では、『ザ・コーヴ』で一躍世界から注目されるようになった和歌山・太地町に乗り込んできた反対派活動家、困惑する地元住民など、様々な人々へのインタビューを中心にして構成されています。
捕鯨をめぐる問題は、文明観、伝統と食文化、地域社会等と複雑に関わっているようです。
実は私は『ザ・コーヴ』はまだ観ていません。色々と勉強していきたいと思います。
【ご参考】
◆ ウェブサイト:フード・マイレージ資料室
(プロバイダ側の都合で本年1月以降更新できなくなっていることから、現在、移行作業中です。)
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