本ウェブサイトの趣旨
食とは、生命や健康を維持するために不可欠であり、人と人をつなぎ、歴史や伝統を継承していく役割もあります。そして何より、楽しみです。
そして何を食べるか、どのように食べるかは、基本的に個人の自由な選択に委ねられています。
現在の私たちの食生活は、少なくとも表面上は非常に豊かですが、その一方で多くの問題点を抱えています。
栄養バランスの崩れと生活習慣病の増加、食に対する不安感の高まり、膨大な食品ロス。食生活を支えている日本の一次産業は、ここ20年間で生産額(農業所得)が半減するなかで高齢化が進むとともに耕作放棄地が増加し、食料自給力は低下を続けています。
最近の世界的な新型コロナウイルス禍は、食料の自給や地産地消の大切さを肝に銘じるよう、改めて示唆してくれているのかも知れません。
さらに、長距離輸送された大量の輸入食料に支えられた私たちの食生活は、地球規模の資源や環境にも大きな負荷を与えており、このような事実に気づくきっかけとなる考え方あるいは指標が「フード・マイレージ」です。
これらのことをお伝えするため本ウェブサイトを開設しました。
少しでも多くの一般の消費者の皆さん(私も消費者の一人です。)が、自らの食と日本の一次産業、さらに地球環境問題との関わりについて気付き、生産者や産地に思いを馳せ、できるところから少しずつでも見直しや実践が進んでいけば、私にとってこれ以上の喜びはありません。
なお、本ウェブサイトに掲載している各種資料は、以上の趣旨に沿うものであれば基本的に自由に使って頂いて結構です。
その際は、出典(このウェブサイトのアドレスまたは拙著「フード・マイレージ」等)を明記するとともに、使用された場合はご一報頂ければ幸いです。
(2020年5月4月(月・祝)記)
ウェブサイト「フード・マイレージ資料室」主宰者
中田哲也(略歴後掲、facebook)
注:1) 本ウェブサイトは個人として開設・運営しているものであり、意見や見解等は全て主宰者の個人的なものです。
2) (謝辞)本ウェブサイトは creativekei の協力により開設・運営しています。
主宰者について
【略歴】
1960年、徳島県徳島市生まれ。1982年3月、岡山大学農学部農学科(食料生産管理学)卒業。2012年3月、千葉大学大学院園芸学研究科修了。博士(農学)。
82年4月、農林水産省入省。構造改善局地域計画課、経済局国際部国際企画課、大臣官房調査課、科学技術庁科学技術政策研究所、畜産局食肉鶏卵課等での勤務を経た後、2001年4月~03年7月の間、農林水産省・農林水産政策研究所において、篠原孝所長(当時。現在は衆議院議員)の指導の下、フード・マイレージに関する研究に従事。
その後、関東農政局消費生活課長(さいたま市)、九州農政局消費生活課長(熊本市)、北陸農政局企画調整室長(金沢市)、大臣官房統計部数理官(産業連関表等の作成を担当)等を歴任した後、2020年3月に定年退職。
同4月から統計部管理課 統計品質向上室に行政専門員として勤務(再任用)。
この間、一貫して、業務とは別に個人的なライフワークとしてフード・マイレージの普及等に取り組み。
著書に「フード・マイレージ-あなたの食が地球を変える(新版)」(2018.1、日本評論社)、「食べ方で地球が変わる-フードマイレージと食・農・環境」(2007.7、創森社、共著)等。(詳しくは「著作等」をご覧下さい。)