【ブログ】ばばらあやかさん「地sound地show」

カレンダーでは2月に入り、和暦では新年が明けて睦月も半ばに。
 西日本の日本海側等では大雪とのニュースですが、東京地方は快晴の日が続きます。青空に映える満開の梅。

最近読んで強く印象に残った2冊。
 広井良典『ポスト資本主義』と、その広井先生が先日のシンポジウムで紹介されていたテツオ・ナジタ『相互扶助の経済』。どちらも(特に後者は)「目からウロコ」でした。

さて、2017年2月11日(土)の夕方は、東京・新宿御苑近くのパーティースペース PaPaLa へ。入り口には「本日貸切」との手書きの看板。

2階に上がると、正面にはステージ。花束などが置かれています。
 ライブが始まる50分ほど前に着きましたが、50名ほどが入れそうな会場は満席に近い状態。
 カレーとビールを頂きました。本格派のインドカレーです(海老カレーはあまり辛くはありませんでした)。

そして19時前。
 会場入り口付近でみんなを出迎えていたばばらあやかさんが、ギターを抱えてステージに上がりました。

はばらさんとは、昨年12月の被災地復興関係のイベントで隣に座ったご縁です。
 その時は、障がいのある子ども達を世話する仕事をされつつ、シンガーソングライターをされているとの話を興味深く伺っていたのですが、故郷の青森・八戸に帰られることになったそうで、この日が東京での最後のライブとのことで駆けつけたのです。

この日は10数曲を熱唱。ギター演奏も見事です。
 東京での日常の帰り道と帰省時の自分の心情を比べて八戸の風を感じた(「帰り道」)、最大の恐怖は都会の電車(競争の瓶詰め)だった(「mirror man」)、都会の生活にやつれていた私を目覚めさせてくれたのは家族(「ステッキ家族」)など。
 地元のサッカークラブの(今はまだ非公式の)応援歌も。

「東京で2年ほど暮らすうち、ふるさと八戸への思いが募ってきた。気がつくと八戸での思い出をテーマにしたり、八戸や家族を思う歌ばかりを作っていた。
 メジャーを目指すのではなく心に響く歌作りをしていきたい。それなら大好きな八戸でもできる」

「上京して最初の頃のライブの後、歌も演奏もボロボロでヘコんでいた時、小さな女の子を連れたお母さんが来て『この子が歌手になりたいと初めて将来の夢を語った』と言ってくれた。その言葉に支えられ、ほかの多くの方にも助けてもらって歌を続けてきた。
 これからも、人の心を大事にする歌、人の心に届く歌を歌っていきたい」と力強く語られました。

頂いた小さなピンク色の包みを解いてみると、白くて小さなサンゴのかけらが入っていました。
 ばばらさんのブログにもありましたが、沖縄へ3度目の旅をされてきたそうです。「沖縄の書店には普通に『沖縄戦』のコーナーがあるんですよ。」
 色々と心に残ったらしい思いを、少しずつ分けて下さいました。

Uターン後は主に八戸で活動されるというばばらさん、本気で地域密着の「地sound地show」を企んでおられるとのこと。
 この都内ラストライブの日は、ちょうど和暦・睦月十五日の小正月。風は冷たいながらも、満月が「田園回帰」する若きシンガーソングライターの前途を照らしているかのようでした。
 ますますの活躍をお祈りしています。