静岡の食、山梨の食

 2月5日(土)は静岡市消費者センター主催「くらしの一日講座」へ。東海道は新幹線ばかりなので、この日は在来線で伺うことに。久しぶりの「乗り鉄」の一日。
 西武線と山手線経由、品川発0830の東海道線快速アクティーは空いていて、進行方向右側のボックスシートを独占。快適。
しかし今日は晴天でも霞んでいるようで、カラカラ天気のこの冬、毎日のように都内から見える富士山の姿を確認できず、今回の旅の最大の楽しみが心配に。
 平塚で0919熱海行き、熱海で1016島田行きに乗り継ぎ。これらは残念ながらロングシート。穏やかに陽光を反射する相模湾が美しい。熱海を出てすぐ、ポイントをガタガタと通過していると目の上の高架を新幹線が走り去る。何となくスローな旅に優越感。
 丹那トンネルを抜けて三島近くになると、ようやく待望の富士が姿を現す。
 さすが都内から遠望するのとは段違いの美しさと迫力。静岡の人が羨ましい。富士川辺りまで車窓一杯に広がる富士山を堪能。新幹線だとあっという間に過ぎてしまう景色、在来線で来て良かった。
 1118清水で下車、新清水まで歩く途中の魚市場脇「河岸の市」で極上・海鮮丼(1300円)、美味。丁寧かつ、てきぱきとした従業員のお母さんたちが気持ちがいい。
 新清水1206発の静岡鉄道はメタリックな外観の2両編成。東海道の明るい日射しの中を快適に進む。1226着の新静岡駅は改修中。限定の「文具セット」をゲット。
 ここから会場の新中町ビルまでは、駿府城跡のお掘り沿いを歩いて10分ほど。途中、2009年の地震で崩壊して改修中の箇所も。会場では静岡市消費生活センターの所長さん達が迎えて下さる。

「身近な食と農業、環境~3つを繋ぐフード・マイレージ~」と題して90分ほど説明、20分の質疑。終了後、消費者協会の方とロビーで懇談、棚田で古代米を作ったり、北海道の牧場と交流したりと、積極的な活動をされている様子を伺う。グリーンコンシューマーとしても地域で様々な活動をされているとのお話に、心強く感じる。

 帰りは隣接する駿府公園を散策。
 徳川家康像の脇に、天然記念物「家康手植えのミカン」が残されているのにはビックリ。
 さすが静岡は暖かいのか、梅も咲き誇っていた。
 駅までぶらぶらと歩く。せっかく静岡まで来たのだから、食べないわけにいかないのが静岡おでん。駅ビルの中に発見。噂通りの黒っぽい出汁の中に、黒はんぺんや大根などが黒っぽく煮えている。これに青海苔とだし粉をかけて食べると、なかなか美味しい。
帰りは暗くなり景色も見えないので新幹線。車中で「元祖鯛飯」、これもシンプルで美味。
 「こだま」で品川まで1時間20分、新幹線は何とも早くて便利。
 乗り鉄、食べ鉄の一日は終了。
 2月6日(日)は山梨県上野原市西原(さいはら)での秋蕎麦プロジェクトの今年度最終回。JR中央線で上野原、そこからバスで1時間弱で会場の「びりゅう館」へ。
 去年の秋に植え、暮に収穫した蕎麦を、この日は水車で挽いていよいよ蕎麦打ち。東京や横浜、長野から若い人たちを中心に10数人が参加。地元のNPOさいはらの皆さんの指導の下、馴れない手つきで蕎麦粉をこね、麺棒で延ばし、包丁で切る。幅を揃えて切るのはなかなか難しい。蕎麦というよりは、きしめん状のものも。
 みんなで試食すると、見かけは不揃いでも美味しい。心尽くしの野菜の煮物、天ぷら、こんにゃく、お漬物なども。食事の後は次年度に向けての話し合い。池袋のNPOでの、ひょんなきっかけから始まったプロジェクトが、さらに充実しそうで期待が膨らんだ一日。

 主催者の皆さん、地元の皆様、有難うございました。

ところで、2月27日(日)は大宮で環境ネットワーク埼玉主催「食と環境フォーラム おいしい!は世界をめぐる~食べ物から環境を考える~」が開催されます。
世界の食料問題に詳しい佐久間智子先生の基調講演と、埼玉県下で様々な地産地消活動に取り組んでおられる八木原昭雄さん、渡邉一美さん、橋口一成さん、高橋優子さんによるパネルディスカッション。なかなか内容の濃い企画で、多くの方のご参加をお待ちしています。

★フード・マイレージについて詳しくは「資料室」をご覧下さい。