本日8月21日(日)、15時から池袋の「みらい館大明」で、吉田俊道さんの講演会が開催されました。
タイトルは「生ごみ先生のおいしい食育~食で変わる!元気っ子、元気人間づくり~」。
講師の吉田俊道さんは、九州大学大学院で農学を学ばれ長崎県職員に。その後退職されて自ら有機農業に取り組むとともに、長崎県佐世保市を拠点とするNPO法人「大地といのちの会」を設立され、「生ごみリサイクル元気野菜作り」等の実践活動を、全国の保育園・小学校等で指導・展開されています。
吉田さんには、私が九州農政局在勤中に食育協議会の委員に就任頂くなど、大変お世話になった方です。吉田さんの話はますますパワーアップしていて、一人でも多くの方に話を聞いて貰いたいと思っていたところ、知り合いのNPOの方が講演会を主催してくれることになったものです。
この日の講演内容は、経験と実践に基づく実用的・身近なことから、壮大な文明論(自然界の循環と共生等)にまで及びました。
例えば、現在の子ども達が悩んでいる低体温や体調不良の多くの原因は微量栄養素やミネラルの欠乏が原因であり、生ごみリサイクルで作った元気野菜を使って食生活改善に取り組んだ保育園では、病気で欠席する児童が激減した実例も紹介されていました。
会場には、幼い子どもさんを連れられた地域のお母さん(主催者は託児も準備されていました。)を始め、食や農に関心があったり実践されたりしている約30名の方が参加され、約2時間(吉田さんの話はこの程度の時間には収まり切れませんが。)の講演に、真剣に耳を傾けておられました。また、引き続いてのお茶、お菓子、吉田さん持参の元気キュウリ等を頂きながらの懇親会では、生ごみリサイクルの具体的なやり方から原発問題まで活発な質疑応答がなされました。
吉田さんは実践家であると同時に理論家です。自らの取組の正当性を声高に主張されるだけではなく、自ら(自前で)野菜や加工食品を研究機関に持ち込んで栄養成分の分析を依頼するなど、客観的なデータの裏付けも取られています。
吉田さんの熱意とパワーが一人でも多くの方に伝わるとともに、生ごみリサイクル元気野菜作りの取組がますます拡がっていくことを期待したいと思います。吉田さんの講演等の予定は、大地といのちの会のホームページにも掲載されていますので、ぜひ、機会があれば参加してみて下さい。吉田さんの本当の凄さは、実際に聴いて頂かなければ分かりません。
なお、今回の講演会を主催されたのは「としまNPO推進協議会」と「いけぶくろ大明」の2つのNPO法人です。この日は会場近くの公園では定例の「えんがわ市」が開催されるなど、池袋を中心とする豊島区でも様々な活動が取り組まれています。
今回の吉田さんの講演会も、これらNPOの皆さんの献身的な取組により実現しました。感謝申し上げたいと思います。
★ 中田哲也 @フード・マイレージ資料室 ★