カレンダー的にはゴールデン・ウィーク。
和暦では4月29日(火)から卯月に入りました。5月5日(和暦 卯月七日)は早や立夏です。
2014年4月27日(日)も好天。抜けるような青空と明るい陽光(紫外線注意)。
昼過ぎに市民農園に入って、亀戸大根、雲仙コブ高菜、ちょっと伸び過ぎたブロッコリの花芽を収穫。
形が悪くて人様にお出しするのは躊躇したのですが、これらを携えて東京・自由が丘の「シェア奥沢」へ。
緑道のベンチでは、多くの人たちが木洩れ日と初夏のような風を楽しんでいます。
16時前に住宅街の中にあるシェア奥沢に到着。庭の立派な藤の花はすでに盛りを過ぎましたが、黄八重のモッコウバラはまだまだ見頃です。
今回も藤本板長の指揮のもと、どんどん料理が進んでいます。この日の食材の多くは、代々木公園で開催されているアースデイ・マーケットで板長自ら調達して下さったもの。
亀戸大根等も置かせて頂きました。形は悪くとも板長の腕で美味しい料理に変身させてくれそうです。
みんなで手伝いながら、次々と料理ができ上がります。この日も野菜が中心、緑色の多い大皿が並んでいきます。
美味しいパンとレバーペーストも。
17時半頃、オーナーの堀内正弘先生の音頭で乾杯、1時間ほど食事と歓談。
素性の知れた食材を使い、みんなで作った料理を一緒に楽しむという贅沢で至福の時間。
18時半頃から「食と農の会」。3月30日(日)の第1回に続く第2回目です。
冒頭、堀内先生から開会あいさつ。食べ物や農業に関心のある人が多く集まる「共奏キッチン♪」のいわば「2階部分」として、食材へのこだわり、ライフスタイル、地域社会に関わる実践へ展開していきたい、との趣旨が説明されました。
私からは簡単なレジュメをお配りし、パワーポイントを使って説明。
前回の続きという心づもりでしたが、今回、予想以上に初参加の方が多いために改めて前半部分から概要を説明。焦ってついつい早口に。
続いて、ファシリテータの「まこちゃん」さんから前回の議論の振り返り。
今日の話の内容も含めて堀内先生がうまくまとめてスクリーンに表示して頂き、ここからは数グループに分かれてそれぞれ関心のあるテーマについて掘り下げていくという段取りだったのですが、・・・。
初参加の人が多く、議論の継続性や積み重ねも難しそうなので予定を変更、20名ほど全員が車座になっての自由な意見交換というスタイルで進めることに。
幅広い多様な意見が出されました。例えば、
「電子商取引を実際に利用しているのは6%、ネット会社も様々な努力。94%に伝えていくためには、よほど違うアプローチが必要」
「楽しい、安心、美味しい等は本能で分かる。分かれば正直に人は動いていくもの。自分は伝わっていくと信じている」
「言い換えれば、今の資本主義のシステムがうまく機能しているということでは」
「オーストリアなど地域通貨を導入して地域循環を実現している取組が参考になる」
「世界の貧困を無くすため、自分は自然農で種を作り配っていきたい。地元・世田谷でも取り組んでいる」
「江戸時代は循環型社会で明治以降は一種のバブル。100年後の子ども達に伝えていくという視点が大事」
「この会として一つの結論を出す必要はないのでは。それぞれが何を持ち帰るかは自由」
「明日から自らができることを実践につなげていきたい。意思と行動を一致させていきたい」等々。
お一人の「モヤモヤしたものが残った」という感想が、この日の会合の成果を象徴しているように思われました。
食と農をめぐる問題は幅広く、そもそも簡単な解決策や特効薬的な処方箋は存在しません。モヤモヤをその場で丁寧に共有することの中にこそ、新しい発展の「種」があると思います。
最後に堀内先生は、以下のようにまとめられました。
「パラダイムを一気にチェンジしていくのではなく、パラダイム・シフトという考え方が重要。上意下達の神経系ではなく免疫系で考えていきたい。具体的な実践につなげていけば、世の中は(行政も政治も)変わっていく」
次回の日程は未定ですが、引き続き、議論を深めていくこととなりました。
折しも国では、5年ごとの「食料・農業・農村基本計画」の改訂作業が進められ、パブコメも募集中(この日の会でも紹介させて頂きました)です。
そのような中、この「食と農の会」を始め、食べ物や農業について考え話し合い、実践する取組が各地で拡がっていることに大きな期待を寄せているところです。
【ご参考】
◆ ウェブサイト:フード・マイレージ資料室
◆ メルマガ :【F. M. Letter】フード・マイレージ資料室 通信
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