2015年1月20日 (火) の終業後は、神田神保町へ。
メトロ神保町駅A6出口すぐ、岩波ホールに隣接するビルの3階に農文協・ 農業書センターがあります。
農文協(一般社団法人 農山漁村文化協会)とは、農山漁村の文化向上を図 ることを目的として、各種調査研究や雑誌・書籍の出版等を行っている団体。
その農業書センターは、日本で唯一の農業書専門の書店だそうです。
以前は大手町にあったのですが、昨年3月に移転してから訪ねたのは初めてです。ドラッグストアの店内の階段を3 階に上ったところにありました。
この日、19時から開催されたのは「本屋さんで聴く民謡の夕べ」と題するコ ンサー ト。
書棚とカウンターの間のスペースに、20ほどの丸椅子が並べられています。
椅子の上に置かれたプログラムには、演目と、演奏者のプロフィールの紹介。
演じるのは、その名も「百姓一揆」という和楽器を中心とした演奏集団。
メンバーは、農的社会デザイン研究所代表の蔦谷栄一さん(尺八、篠笛)と、田んぼ等の「生きもの調査」に関わっておられる林鷹央さん(唄と三味線)、原覚俊さん(太鼓)、堀正人さん(ギター)の4名です。
演奏に先立ち、蔦谷さんから、
「ミツバチ関係の銀座でのイベントに参加した時、三味線を弾く林さん達と知り合い、一緒にやろうとグループを結成した。グループ名には、音楽を通じて少しずつ世の中を変えていきたいという思いを込めている。
今日は、ぜひ皆さん、手拍子だけでなく、一緒に歌って楽しんで下さい」
との挨拶を頂きました。
まずは東北の民謡から。真室川音頭(山形)、鰺ヶ沢甚句(青森)など。
最初に、サビの部分を林さんが演じて練習させてくれるので、知らなくても、一緒に声を合わせることができます。
生きもの調査が専門の林さんは、韓国で国際会議に参加された際、各国の代表団が自国の歌などを披露するなか、日本人だけが歌えなかったことに一念発起、民謡と三味線の練習を始められたそうです。
そして、「生きもの調査」で全国を回るうち、レパートリーが増えていったとのこと。
途中で(というより、始まってすぐに)、農文協の方から濁酒(どぶろく)の差し入れがありました。
東北の民謡に続いては、英国の民謡?「スカボロー・フェア」やラベルの有名な「ボレロ」も。
ボレロは、途中でメロディーが水戸黄門に替わるなど、遊び心満点 です。
最後は「民謡メドレー~南から北へ」と題して、黒田節(福岡)、よさこい(高知)、佐渡おけさ(新潟)など名曲を一気に。
途中、こきりこ節(富山)の囃し言葉「デデレコデン」やソーラン節(北海道)の 「ヤーレンソーラン」は、ヘブライ語に由来するという説があるといったミニ解説も。
楽しい時間はあっという間に過ぎ、1時間少しで20曲近くを楽しませて下さいました。
最後に蔦谷さんから、
「この農文協・農業書センターでの演奏会は、これからも四半期に一回位のペースで開催していきたい。
次回は4月28日(火)にリコーダーのアンサンブルを予定 しているので、またご参加下さい」
との案内がありました。
音楽についても多才な蔦谷さんですが、ちなみに翌21日(水) は、研究者としての蔦谷先生から、日本の農業政策についての講演をお聴きする予定です。
ところで当日は、蔦谷先生の奥さまも見えられていました。
小学校の先生をされていた蔦谷正子さんは、現在も、子ども達の田舎体験や居場所づくり(おむすびハウス)の取組をされています。
1月24日(土)~25日(日)には、農土香(のどか、山梨・牧丘町)で「もちつき、土偶づくり」体験を開催されるそうです。
農土香にも、ぜひ一度伺いたいと思っています。
【ご参考】
◆ ウェブサイト:フード・マイレージ資料室
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