2015年8月20日(木)は、和暦では文月七日。
七夕は新暦では梅雨時ですか、本来は空気が澄む初秋の行事です。
立秋を過ぎ、ようやく暴力的な猛暑も収まってきました。
ようやく猛暑が収まったと思うと、毎日のように強い雨。また、大きなダブル台風が接近中。やはり気候変動が荒々しくなってきているようです。
通勤途中の百日紅は、盛りを過ぎて花の色が褪せてきました。ベランダのニガウリが一つ、大きくなる前に黄色く熟れて割れてしまいました。
その20日(木)の終業後は、久しぶりに「ご近所ラボ新橋」へ。細かい雨が落ちています。
2014年4月にオープンした新橋六丁目の公共施設「きらきらプラザ」1Fにある、ご近所イノベーションのさまざまなアイデアや想いを形にしていく実験室(ラボ)です。
何人かの方が料理をしているのが見えます。
この日は、「うえる・そだてる・たべる」がコンセプトのたべるはたけ部の料理・食事会。
都会の真ん中でも自然を身近に感じながら過ごせるのでは?という気持ちを胸に、きらきらブラザ新橋の屋上で菜園活動を実践されています。菜園を通じた近所づきあい、交流の場づくりを目指しているとのこと。
今年5月のオープンラボの際には、みっちー部長さんに案内して頂き、屋上菜園を見学しました。
都会の真ん中のビルの屋上で、多くの種類の野菜やハーブが栽培されているのを見て、強い印象が残りました。
そこで収穫した野菜やハーブを使った料理・食事会が、この日、開催されるというので足を運んでみたのです。
19時前に到着した際には、りょう副部長さんのコーディネートの下、ご近所の方や仕事帰りの方など10人ほどの参加者が手分けして、料理が行われていました。
小さな女の子を連れたお母さんも2人。
「共奏キッチン♪」のミニ版のようです(ちなみにこちらには、24日(月)18時から自由が丘・シェア奥沢で開催予定とのこと)。
テーブルの上では、収穫したばかりのバジルのペースト作りが行われていました。
茎を外した葉を包丁で細かく刻んでから、すり鉢に入れてすりこぎで擦り潰していきます。なかなか力とコツが必要です。
オリーブオイルを入れながら、時間をかけてゴリゴリしていくと、次第になめらかになり、いい香りが立ち上ってきます。
隣ではニンニクの皮むき。
最後の薄皮を除くのが面倒です。これはレンジで加熱しスライスして、先ほどのバジルと合わせてゴリコリ。
レンジではナスやズッキーニをロースト。
ルッコラ、スライスした紫タマネギはサラダに。バジルペーストで頂くそうです。
皮がしっかりしたミニトマトは、割って炒めてパスタソースに。いずれも、屋上で獲れたばかりの食材です。
誰かが差し入れて下さった生ハムも(これは屋上産ではないようです)。
トマトとモッツァレラチーズ、豚肉とキノコ、ナスの炒め物、パスタはトマトソースとバジルの2種類。
見た目も鮮やかで、豪華な料理が並びました。
全てではありませんが、食材の多くは屋上の菜園で獲れたものです。
みんなで「いただきます」。ちなみにアルコールは抜き。
食事をしながら自己紹介しつつ歓談。生産者も訪ねつつメニュー開発等をされている管理栄養士の方、「林業女子」の方、自己開発のインストラクターをされている方など多彩です。
都会の真ん中の、文字通りの地産地消の食材を一緒に料理して頂く食事は、美味しくて楽しくて、本当に豊かな時間を過ごすことができました。
みんなで後片付け。
たべるはたけ部の活動は、新橋での菜園作り(定例の作業日は毎月第2、4土曜日)だけではなく、近く、今後の遠足の下見(自然農法の農場見学と収穫体験)も予定しているとのこと。
私も早速「入部」させて頂きました。会員番号No.27です。ちなみに部員にならなくても、誰でも参加できます。
現在の私たちの食と、それを支える農は、多くの問題を抱えています。栄養バランスの崩れ、不安の増大、低い食料自給率など。
これら問題の多くは、私たちが安価で便利な食生活ばかりを追及してきた結果、食(消費者)と農(生産の現場)の間の距離が拡大してしまっていることに原因があります。
都心のビル屋上の手づくり菜園は、規模はささやかかも知れませんが、この食と農の間の距離を縮めていくのに大きな役割を果たしていくかも知れません。
今後の活動が楽しみです。
【ご参考】
◆ ウェブサイト:フード・マイレージ資料室
◆ メルマガ :【F. M. Letter】フード・マイレージ資料室 通信
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