2016年4月も最終週。熊本の余震は、ようやく少なくなってきました。
九州新幹線も全線再開するなど、徐々に交通インフラやライフラインも復旧しつつあります。
ただ、マンションの9階にお住まいの方に電話して伺うと、屋上のタンクが壊れて断水が続いているとのこと。しかも数日前にエレベータが復旧するまでは階段を歩いて水を運んでいたそうです。
室内も片付いておらず、まだまだ不自由な生活が続いているご様子。お見舞いを申し上げます。
そんななか、4月24東京・新宿の熊本ラーメンの老舗「桂花」へ。熊本在住中は何度もお世話になったチェーン店。熊本ではようやく本店のみ営業が再開されているそうです。
銀座熊本館を訪ねたのは閉店に近い19時過ぎでしたが、多くの人で賑わっています。
くまモンが掲げるパネルには、「ご支援ありがとうございます。熊本は、がまだしよります(がんばっています)!!」との文字。
品揃えが少しさびしかったのは、一部、供給が滞っているためか、売れ行きが良すぎるためか(両方かな)。
そんななか、福島・広野町でお世話になっている方が送って下さった「鵞」(あひる)を頂きました。
アヒルを導入して水稲の有機栽培をされている新妻有機農園さんが、今年から製造・販売を始めた特別純米酒。すっきりとして、コクがあります。
福島県は、熊本等と並ぶ日本有数の有機農業県ですが原発事故以降、福島の有機農家は今も「風評被害」に苦しんでいます。安全・安心のみを求める消費者の多くは、福島の有機農家との産直から手を引き、今も回復していないという話を聞くと、本当の産消提携とはいったい何かと考えさせられます。
4月27日(水)の終業後は、ご近所ラボ新橋へ。
対話ラボの活動の一環として、「夜の対話カフェ」第0回が開催されました。いわゆる哲学カフェです。
参加者は9名。この日の参加者は第0回(トライアル)ということで常連さんばかり。
19時頃にスタート。コーディネータは、各地の哲学カフェに参加され、新橋でも開催してみたいと提案されたフルカワさんです。
フルカワさんによると、哲学カフェには色んなやり方があるそうですが、あるテーマについて意見を出し、他の人の意見もじっくりと聞き、問いを立てて対話することを通じて、何か新しい考え方や気付きを身につけようというもの。話さずに聞くだけでも構わず、特に結論は求めないものとのこと。
この日はまず、簡単な自己紹介(この場で何と呼んでもらいたいか等)と、現在関心を持っていることについて1人ずつ発言。
それをフルカワさんが5つの項目にまとめました。
①熊本地震対応、②健康(食、農業)、③ダイアローグ・イン・ザ・ダーク、④自己複雑性によりレジリエンスを高めることについて、⑤理性的・論理的な人について。
挙手でアンケートを取り、最も挙手が多かった「④自己複雑性とレジリエンス」をテーマに決定(ちょっと難しそうだな)。
最初に関心があると発言したマサヒコさんに、参加者から、そもそも自己複雑性とは、レジリエンスとの関係は(???)等の質問。
この春、大学に社会人入学して介護について学び始めたというマサヒコさんによると、「自己複雑性とは、自分で色々なことに関心を持ち、多様な価値観を持つこと」とのこと。
これに対してデラ子さんは「自分を細分化するようなものかな」と。
他の人からは「細分化したり整理できないのが複雑性ということでは」「多様性とはどう違うのか」等の質問。
マサヒコさん「多様性とは、例えば『生物多様性』のように自分以外の対象を指す場合が多い。自己複雑性とは、あくまで自分の話。自分の中にたくさんの因子があるといったイメージ。
レジリエンスとの関係については、
「多様な価値観を持つことによって、あることがうまくいかなくなっても、他のことがある、と思えば心は折れない。もし1本の木が折れても新しい芽が出てくる」とし、さらに、
「自分も現役時代は仕事一筋だった。リタイアしてから、農業や地域おこし、他地域居住など様々なことを始めた。今まで未知だった介護関係の勉強も始めた。自分が色々と手を出していることを自己弁護する言葉が『自己複雑性とレジリエンス』でもある」と話されました。
フルカワさんがポイントをホワイトボードに書き出していきます。
話は尽きませんが、予定の終了時間(20時30分)が近くなってまとめの感想など。
来月から本格的にスタートする哲学カフェの進め方等についても提案が出されました。
こうさん「話の展開が早くてなかなか発言できなかった。(持った人だけが発言できる)コミュニティボールがあればいいかも。ボールを手に取るだけでも間ができる。哲学カフェとは何か、といった紹介文を告知に入れてはどうか」
理性的なキミさん「途中、話が盛り上がってどのような『問い』立てになるのかと思った。今日は『問い』がよく分からなかった」
おってぃさん「照明を少し落とすなど、場づくりの工夫も必要」
対話ラボの主宰者でもあるたかったーからは「今回はトライアルということもあり、雑談で終わってしまったのでは」との指摘。
(ちなみに冒頭、『引いていく生活に関心がある』と発言したたかったー氏、風邪も引いたようです。お大事に)
今回のトライアルを踏まえて運営方法に改善を加え、5月25日(水)19時から本格スタートとなる第1回目を開催する予定とのことです。
【ご参考】
◆ ウェブサイト:フード・マイレージ資料室
(プロバイダ側の都合で1月12日以降更新できなくなったことから、現在、移行作業中です。)
◆ メルマガ :【F. M. Letter】フード・マイレージ資料室 通信
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