2016年のGW前半、呑み会3連戦の掉尾を飾る舞台は埼玉・小川町。
有機農業のメッカとして有名な地です。
東武東上線・小川町駅に到着したのは、2016年の4月30日(土)の夕方近い16時過ぎながら、抜ける様な初夏の青空。まぶしい陽射し。
駅舎内には、駅長名でツバメが子育て中と注意を促す看板。
少々時間があるので、街中を散策することに。
まずは、駅前通りを徒歩数分の観光案内所「楽市おがわ」。
係りの方が、2014年にユネスコ登録された細川紙の由来や、小川和紙との違い等について、展示されている実物を手に取らせてくれながら、興味深い話を聞かせて下さいました。
晴雲酒造(株)へ。
30分ほど後には呑めて買い物もできるのですが、ここで濁り酒を1本購入。
煉瓦造りの煙突を下から覗くと、なお明るい初夏の青空が四角く切り取られていました。
兜川では親子連れが釣り糸を垂れています。ゆったりとした光景です。
木材をふんだんに使った小川町立図書館を見学。素敵な雰囲気です。
おっと、開始時間に遅れそう!
会場のベリカフェに到着したのは、イベント開始時刻の17時30分ぎりぎり。
べりカフェ(「おしゃべりカフェ」の意)は、NPO生活工房「つばさ・游」(高橋優子理事長)が企画運営する生産者と市民の協働による日替わりシェフのお店。
ここでは、地場産の有機野菜をふんだんに使った料理を味わうことができるだけではなく、地域のコミュニティスペースとしての役割も果たしています。壁は大きな掲示板になっています。
この日、開催されたのは、「晴雲のおがわの自然酒をのむ会」。
新酒(限定生酒)ができるのに合わせた毎年恒例のイベントです。
冒頭、日本の有機農業会のリーダー・金子美登(よしのり)さん(霜里農場、NPO全国有機農業推進協議会理事長)から、
「1987年産米を買い支えて下さったのが晴雲酒造の先代。酒造りには量が足らなかったため山形・高畠産の有機米も使用したのが、現在に続いている。感謝の気持ちしかない。今年はいい出来と聞いているので、愉しんで下さい」との挨拶。
続いて、メインシェフの森田さんが、この日の料理を紹介して下さいました。
この日の主役は、晴雲酒造(株)の「おがわの自然酒」。しかも純米吟醸。しかも限定生酒。
この四合瓶が1本ずつ、参加者には配られます。
呑みやすく、といってすっきりしているばかりではなく、味にコクがあります。
そして、森田さん達が準備して下さった手料理の数々が、テーブル狭しと並べられました。
タケノコとフキの煮物、山椒添え。お芋の塊りゴロゴロのグラタン。鰹のたたき(あさつき、生姜たっぷり)。
ソーセージは、霜里農場でたくさん卵を産んでくれた鶏の肉を加工したもの。
大きな野菜たっぷりのジャンボ茶碗蒸し。キムチ入りのチジミ。それにぬか漬けやサラダも。
どれも、地元産の有機野菜等がふんだんに使われています(贅沢!)
食事をしながら一人ずつ自己紹介。
晴雲酒造の中山社長(当代)も参加して下さいました。最近、輸出にも取り組み始められているそうです。
地元の方達(霜里農場の元研修生、自然を守る活動をされている方、高校の先生など)が中心ですが、フランスから霜里農場に研究に来られているという女性、毎年、愛知県から参加されているご夫妻なども。
有機農業の話から遺伝子組換え作物、原発、森林バイオマスの話など、色々と話が弾みます。
最後にデザートで、霜里農場で獲れたというイチゴを頂きました。
近年、ブームになっているような形のいい大ぶりのものでも、甘いばかりのものでもありませんが、素朴で、甘くて酸っぱくて、豊かな味わいがします。
ここ有機農業の里・小川町では、生産者のみならず、事業者、や消費者の方達が一体となって、連携し、地域循環型の社会づくりを目指しています。その姿は、来るべき日本の未来の姿を先取りしているようにも見えます。
小川町の関連では、産直(日本型CSA)や農業体験会など、幅広い取組も行われています。
小川町を訪れたことない方、あるいは改めて関心を持たれた方がおられれば、一度、現地に足を運んでみられてはいかがでしょうか。
百聞は一見にしかず、かも知れません。
【ご参考】
◆ ウェブサイト:フード・マイレージ資料室
(プロバイダ側の都合で1月12日以降更新できなくなったことから、現在、移行作業中です。)
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