【ブログ】上越市ふるさと暮らしセミナー(東京・有楽町)

ある案件に掛かり切りだった8月を何とか乗り切り(実はこれからが長いのですが)、これからはボチボチと不義理を重ねたあちらこちらに顔を出したいと思っていますので、どうぞよろしくお願いします。

その第一弾(?)として、2017年9月2日(土)は東京・有楽町の東京交通会館8Fにあるふるさと回帰支援センターへ。

この日13時から、「上越市ふるさと暮らしセミナー」が開催されました。上越市は、新潟県の中でも最も西南にあり、富山県と接しています。歴史ファンには上杉謙信、落語ファンには三遊亭白鳥の出身地として著名な地。

その上越市での暮らしの魅力や情報を、首都圏からの移住を検討している方たち(特に子育て世代)に伝えることを目的としたセミナーが開催されたのです。
 何度か伺った大賀地区でお世話になった方のお一人・谷内(赤木)美名子さんが登壇されると聞き、足を運びました。

セミナーは、上越市ふるさと暮らし支援センターの方による上越市の紹介から始まりました。

北陸新幹線で東京から1時間20分という利便性。田舎と都会それぞれの長所をいい塩梅で備えていること。近年は小雪傾向にあること。食費など1ヶ月当たり生活費は東京より少ないこと等について、具体的なデータも交えつつ説明。
 スライドでは、上越市の豊かな自然や祭りの様子などが映し出されました。

続くゲストトーク1は「上越市の子育て環境の魅力」と題して、認定NPO法人マミーズ・ネット理事長の中條美奈子さんが登壇。
 子育て当事者向けの講座やワークショップの講師として活躍されている方で、子育てひろば全国連絡協議会の理事も務めておられます。

中條さんからは以下のような話がありました(以下文責・中田)。
「夫が上越出身。海外出張等で多忙な日々を送っていたが、突然、『子どもと暮らす人生を送りたい』と言い出して、1994年に子どもを連れてUターンした。

「移住した最初の頃、同じような子どもや子育て世帯と知り合えないことに戸惑い、子育て中のお母さんや子ども達が出会える場作り(マミーズ・ネット)をした。2014年に認定NPOになり、近く市中心部の高田公園内にオープンする『オーレンプラザ子どもセンター』の業務も受託予定」

「東京には選択肢がたくさんあると言われるが、果たして選べるか。上越市なら保育園も断られることはない。上越市は子どものいる世帯を含めて転入者が多く、拠点(子育てひろば)数など国の基準と比べても充実。上越教育大を中心としたネットワークもあり、市民活動による助け合い等も盛んで、全国的に見ても子育て支援の環境は最先端にあると確信している」

そしてゲストトーク2「田舎での子育て体験談」に谷内(赤木)美名子さんが登壇。
 ご主人と3歳になるお嬢さんもご一緒です。

「証券会社に勤めていた夫から農業と酒造りをしたいと言われた時は戸惑ったが、その思いに沿ってみようと決心し、上越市の山間部の集落に移住してから3年が過ぎた。
 主人は杜氏の修行中で、東京にいた頃よりたくましくなった。私はフリーのパタンナーを続けながら、2人で農業にも従事(永田農法)。地域の方たちには、本当にお世話になっている。
 娘は3歳。移住した山間部の集落では33年ぶりの子ども。可愛がってもらっている」

「東京にいた時は、塾通いや光化学スモッグで避難する様子を見て、子どもを持つことには不安があった。都会での子育ては、うるさくしてはダメと怒ったり、回りを気にせざるをえない。しかし、今、私は子どもを叱ることはない。自分も岡山でのびのびと育った」

スライドで暮らしの様子が映し出されます。お嬢さんの笑顔が印象的です。
 話の中では、何度も地域の方達への感謝の言葉もありました。

「最初の冬のある朝、外が真っ白になったことに感動した。たくさんの感動を娘とも共有している。
 田植えの時、子どもは田んぼに入りたくて仕方がなく、結局、泥だらけになった。野菜を干したり梅干しを漬けたり、暮らしと遊びが一緒。子育てひろばを通して友達もできた」

「東京にいた時に比べて、収入は半分近くに減ったが、それでも豊かな生活を送れている。移住したことで、自分達の生き方を見つめ直し、新しい幸せを追求することができている。子育ても仕事も両方やりたいという欲張りな願望を実現できている。
 もし、移住されるなら私自身も強力にサポートしたい。娘ももっと友達が欲しい」

この日、会場には小さな3人の子どもを連れたカップルの姿も。
 そのお母さんからの「実際に移住してみて想像していなかったことは」という質問には、谷内さんから「デメリットとしてはスタッドレスタイヤなど雪の関係の出費が多かったこと」等と答えられていました。
 ちなみにお父さんは上越市出身とのことで、中條さん、谷内さんともに「ぜひ来て下さい」と強く訴えておられました。

会場では引き続き、上越市への移住を考えている人たち向けの個別相談会を開催。新潟県U・I・Jターンコンシェルジュの方も同席されていました。

帰り際、谷内さんご一家が昨年、地域のベテラン農家の方達の指導・支援を受けて栽培された自家用のお米を分けて下さいました。
 5日(火)の夕飯に頂きました。
 新潟・上越市大賀の風土と、谷内さん達の想いがこもったご飯の美味しさ。

(谷内美名子さんのブログ「lineaとむすひ」は、素敵な写真と文章で大賀での暮らしの様子が綴られています。) 谷内美名子さんのブログ「lineaとむすひ」には、ご一家の大賀での暮らしの様子が綴られています。

 味わっていると、以前に訪れた時の大賀の棚田の光景が脳裏によみがえってきました。
 田植えの頃も稲刈り時も、素晴らしい景観でした。

 

また、訪ねたくなりました(今度は冬にも行ってみたいです)。

ところで、谷内美名子さんのブログ「lineaとむすひ」でも、素敵な写真と文章で、ご一家の大賀での暮らしの様子を伺うことができますのでご覧下さい。