2018年10月17日(水)の終業後は、東京・明治神宮外苑のロイヤルガーデンカフェ青山(東京・北青山)へ。
イチョウ並木沿いにあるお洒落なカフェの2階を借り切って、この日18時30分から、「蔦谷栄一先生・70歳のお祝い会&出版記念パーティー&コンサート」が開催されました。
蔦谷先生は、長く(株)農林中金総合研究所で調査・研究に携わられ、現在は自ら設立された農的社会デザイン研究所の代表をされています。
本年9月には単著としては13冊目となる『未来を耕す農的社会』を創森社から出版されました。
これを記念するとともに、ちょうど満70歳を迎えられたことを祝う会を、蔦谷先生が代表世話人をされている銀座農業コミュニティ塾の塾生など有志の方々が企画されたのです。
19時前に到着したときには、第1部のコンサートが始まっていました。
蔦谷先生もメンバーのリコーダーアンサンブルグループ Bs(ビーズ)が、柔らかな音色を奏でています。
続いて、蔦谷先生ご夫妻による尺八と三味線の演奏。演目は「黒髪」です。
粋な着物姿の政子さんの洒脱なトークが、会場の笑いを誘い、場を和ませてくれました。
続いて里山バンド・百生一喜(ひゃくしょういっき)の4名が登場。「愛と自然の恵みを伝える生物多様性バンド」です。
「腸内フローラ」「キン☆コン☆キン」「里山ハーブ-T」など5曲を熱演。コーラス部分は会場も合唱。
(今も耳の奥でキンコンキンが鳴っています。)
メンバーの蔦谷先生は、尺八、フルート、ギターと次々と持ち替えて演奏。本当に多才な方です。
ここでしばし休憩。
同じテーブルの方や久しぶりにお会いした方などと懇談しながら、食事やワインを楽しみました。有名な老舗カフェ、さすがに美味です。
第2部は「70歳お祝い会&出版記念パーティー」。
主催者代表の熊坂敏彦さん(エコー会、専修大)による挨拶に続き、齊藤真一さん(農林中金総研)の発声により乾杯!
続いて、小野征一郎先生(東京海洋大)と弦間正彦先生(早稲田大)から、蔦谷先生の新著についてのコメント。
さらに、出版社(創森社)の相場博也さんからも挨拶を頂きました。
ここで蔦谷先生ご夫妻に花束の贈呈。奥様も染み渡るような笑顔です。
そして蔦谷先生からの挨拶。
「振り返ると様々な経験をしてきたが、無駄なことは一つもなかった。そのように、亡くなった恩師や父にも報告できる。これも多くの関係者の皆さまのおかげ。占い師には103歳まで生きると言われており、これからも少しでも『農的社会』の実現に貢献していきたい。皆さまとともに進んでいきたい」。
会場は大きな拍手に包まれました。
本当のクライマックスはここからでした。
60名以上いる参加者を1人ずつ、蔦谷先生がご自身で紹介されたのです。
名前を呼ばれた方はその場で起立。先生から心のこもった言葉で紹介を頂きます(私も感激しました。有難うございました)。
かつての職場や大学の関係の方のほか、ジャーナリスト、音楽や歴史の関係の方、生産者の方など多彩な方達。
いずれも先生が親しく、個人としてお付き合いされている方ばかりで、先生の交流の広さが伺えます。
最後に、蔦谷先生のギターなど百生一喜の皆さんの伴奏で、全員で『野に咲く花のように』『花』を合唱。
そして全員で記念写真を撮影し、この日のパーティーは終了です。
新著の中で蔦谷先生は(この日の挨拶でも触れられましたが)、「生命原理を最優先する農的社会の実現のためには、一人ひとりの実践を積み重ね、広げていくしかない」と訴えられています。
蔦谷先生が率先して様々な実践をされていることは、この日の参加者の顔ぶれからも伺うことができました。
ほのぼのとした空気に満ちたこの日の会合。
将来、振り返ると、農的社会の実現に向けての取組みが加速したエポックとして、記憶されることとなるかもしれません。