2018年10月24日(水)の終業後は、ちよだいちば(東京・神田錦町)へ。
全国の市町村の食が集まるアンテナショップ(お弁当も人気!)では、随時、様々なイベントも開催されています。
この日、開催されたのは、いちばの地方魅力発見料理教室「標高700m高原とまとジュース&手打ちうどん~廃校をカフェによみがえらせたかあちゃんたちの物語」と題するイベント。
阿武隈山地の山間にある福島・塙町(はなわまち)の矢塚集落では、昨年10月、地域の女性達を中心としたグループ((一社)矢塚明日香塾)が、廃校になった学校を改修して「ふるさとカフェ矢塚分校」をオープンさせました。
この日は、ここでしか飲めない「よろこびの高原トマトジュース」を自分達で作って楽しもうという企画。
ちよだいちばが一晩だけ、ふるさとカフェ矢塚分校になるというものです。
30分ほど遅刻、19時頃に到着した時にはトマトジュース作りが始まっていました。
指導(直伝!)して下さるのは、地元から来られた佐藤秋江さん(ふるさとカフェ矢塚分校店長)と、塙町観光協会のお2人の女性。
トマトは、まず、熱湯にくぐらせて皮を剥きます。熱々。ビニールの手袋をした手で簡単に剥けます。
湯剥きしたトマトは大きな鍋に入れて、火にかけ、へらで潰していきます。水も調味料も一切加えません。
平行して、佐藤さんはナツハゼのジュース作り。
ナツハゼとは、夏にハゼノキのように紅葉するツツジ科の落葉低木で、観賞用だけではなく、ブルーベリーに似た実も美味しくいただけます。
これは、そのままでは酸っぱいので、砂糖を加えて皮付きのまま鍋で煮ていきます。
しばらく煮つめたところでザルで濾します。
やがて2種類のジュースが完成。
暖かいトマトジュースは始めて頂きました。トマトだけとは思えない甘さとコクがあります。
ナツハゼのジュースは、独特の風味で美味。濾した後の皮の部分は、ジャムにして頂きました。
テーブルを囲んで着席。
壁一面には稲穂が下げられ、ふるさとカフェ矢塚分校の写真が飾られています。
湧水など、自然豊かな地のようです。黒板や卓球台なども、そのまま残されているようです。
佐藤さん達が準備して下さっていた料理を頂きました。
カボチャのサラダ、高菜、いなりずしは乗せられた梅がアクセントになっています。
高原野菜たっぷりのけんちんうどんも。佐藤さんが手打ちして下さったものだそうです。優しい味で、温まります。
地元の銘菓・こんにゃく餅も頂きました(ジャイアント馬場さんゆかりのお菓子とのこと)。
地元の話を伺いながらの食事は、格別です。
矢塚地区は、塙町の中心部から車で40分ほどの山間部にある標高700メートルほどの地で、真夏もエアコンは不要とのこと。茨城・高萩市からも近いそうです。
最近は野生動物の姿も多数見かけるようになっていること、震災から7年以上が過ぎた今も福島産食品に対する風評被害は残っていること等。
ふるさとに帰り、お母さん達と食卓を囲んでいるような気がしてきました。
ご馳走様でした。
お土産に、生のナツハゼ(ジャムにしました。)、高菜漬け、トマト風味のこんにゃくパスタ等を頂きました。
ところで、観光協会の方のエプロンの胸元には、富永一朗さんの漫画がプリントされていました。
お母さまの故郷・会津に通ううち塙町のファンになられたそうで、多くの作品が塙町にあるそうです。
ちよだいちばを運営する農商工連携サポートセンター(代表・大塚洋一郎氏)では、塙町を訪ねるツアーも何回か企画されているとのこと。
私も機会があれば、ぜひ、訪ねてみたいと思います。