2018年12月22日(土)。都内の繁華街はどこも大混雑です。
池袋の東武百貨店では26日(水)までの間、「小さな蔵元の隠れた地酒まつり」と題した催事が開催中です。
会津の大和川酒造店(福島・喜多方市)が出品されていたので出かけて行き、「弥右衛門酒・純米吟醸」を求めさせて頂きました。
喜多方から見えられていたFさんとも久しぶりに再会。
その後は、メトロ副都心線で明治神宮前に移動。
今年も見事なライトアップを眺めながら、少し脇道に入ったところにある ECO FARM CAFE 632 へ。
千葉にある自社農園の野菜など、素材にこだわった料理を頂けるカフェだそうです。
17時から開催されていたのは、霞ヶ関ばたけ × かがり火 合同感謝祭と題するイベント。
第1部は、第141回霞ヶ関ばたけ(スペシャルバージョン)。(株)おてつたび代表・永岡里菜さんによるセミナーです。
50名ほどが座れる2階のセミナー室は、立ち見が出るほどの盛況です(以下、文責・中田)。
永岡さんは三重・尾鷲生まれ。
イベント企画制作会社で和食の推進や地域づくりに携わられた後、現在は「地域の人」と「地域外の若者」が出逢うキッカケを提供するサービス “おてつたび” を展開されている方。
行きたい地域のある若い方達に交通費を支援し、その代わりに数日間、地域のお手伝い(旅館の仲居さんなど)をしてもらうという仕組みだそうです。
永岡さんによると「お手伝い」とはアルバイトとボランティアとの間にあるもの。
お手伝いで得られる「お駄賃」はお金ではなく、単なる観光では決して見えてこない、その地域の本当の価値が分かることだそうです。
永岡さんは
「組織と組織ではなく、人と人とが出会うことで化学反応が起こる。地域の人も、色んな人に来てもらうことで刺激を受けると言ってくれている」
「日本の各地域には、愛おしくなるような宝物がたくさんある。都会の若い人たちに、その人の特別な地域を作ってもらいたい。ワクワク感を大切にしたい」等と語っておられました。
スライドで映写される「お手伝い」をする若い人たち、受け入れられた地元の方たちの笑顔が印象的な報告でした。
セミナーの後半は、霞ヶ関ばたけ代表の松尾真奈さんの進行の下、「かがり火」発行人の菅原歓一さんと永岡さんの対談。
知名度が低いことが課題と答えられた永原さんに、菅原さんは
「自分の雑誌も創刊から6~7年は誰にも知られず、無名の時代が続いた。取材のアポを取るのも大変だった。その苦労はよく分かるので、ぜひお手伝いしたい」等と答えられていました。
第2部は1階に降りて、立食中心のパーティーです。
進行は西村一孝さん。
大手ディベロッパー勤務で「ムスンデヒライテ研究所」所長。霞ヶ関ばたけとかがり火とをブリッジした張本人(?)です。
ECO FARM CAFE 632 の料理のほか、北海道の牡蠣、奈良の柿の葉寿司など、全国から来られた「かがり火支局長」の方々(各地の情報提供者の皆さん)が持参して下さった料理も頂きました。
法被姿の熊本・玉名市のお2人の農家の方は、美味しいトマトや有明海の海苔を持参して下さいました。
玉名市は、来年のNHK大河ドラマ「いだてん」の主人公・金栗四三の生誕地として盛り上がっているそうです(トマトも海苔も美味しかったです。ご馳走様でした)。
ところで「霞ヶ関ばたけ」とは、月2回、東京・霞ヶ関で朝7時半から開催されている若い方達が中心の勉強会。
本年10月には、フード・マイレージの話をする機会も頂きました。
さすが就業前から集まってこられるだけに、若い方を中心とする参加者の方たちの熱気に、大いに刺激を受けたものです。
一方の「かがり火」は、1986年に創刊された地域づくりの老舗雑誌。
地域づくりに情熱を燃やす方たちを紹介している「人間情報誌」で、まちやむらを元気にするノウハウも満載されています。
さらには、「支局員」の方々を始め、地域づくりに取り組む全国の方たちのネットワークの役割も果たしているようです。
「霞ヶ関ばたけ」と「かがり火」。
関わっておられる方の年齢層や経験、ノウハウや得意とする分野など、色々な面で対照的ですが、地域づくりや、あるいは食べものや一次産業を良くしていこうという熱意は共通しています。
双方の方たちの交流が本格的に始まることで、果たしてどんな「化学反応」が起こるのか。
この日のイベントは、そのような期待、ワクワク感を私にもたらしてくれました。
お世話になった皆さま、有難うございました。