【豆知識】有機農業面積割合の国際比較

近年、世界的に有機農業に対する注目が高まっています。
 世界の有機食品売上は年々増加しており、2016年では1999年の約6倍の約897億ドル(約10兆円)となっています。
 また、世界の有機農業の取組面積は1999年から2016年の間に約5倍に拡大しており、全耕地面積に対する有機農業取組面積割合も年々上昇し、2016年には世界平均で約1.2%となっています。
 ただし、この割合は地域(国)別の差が大きく、イタリア(14.5%)、スペイン(8.7%)、ドイツ(7.5%)など欧州諸国で高くなっている一方、アメリカ(0.6%)や中国(0.4%)では低くなっています(リンク先の図175参照)。
 https://food-mileage.jp/wp-content/uploads/2019/08/175_yuuki.pdf  

 日本については、0.2%と極めて低い水準にとどまっています。
 なお、これは有機JAS認証を受けている面積の全耕地面積に対する割合であり、認証を受けていない面積を含めると0.5%となります(それでも欧州諸国に比べては非常に低い値です)。

 この背景には、技術体系が確立・普及していないこと、消費者が有機農産物を容易に入手できる店舗等が少ないこと、表示制度の仕組みが分かりにくいこと等があると考えられます。
[出典等]
 農林水産省「有機農業をめぐる事情」(2019年8月)
  http://www.maff.go.jp/j/seisan/kankyo/yuuki/attach/pdf/index-120.pdf   

出所:
 F. M. Letter -フード・マイレージ資料室 通信-No.175
  https://www.mag2.com/m/0001579997.html
 (過去の記事はこちらにも掲載)
  https://food-mileage.jp/category/mame/