SOLA(日本の農業に一生を賭ける! 学生委員会)報告会

3月17日の土曜日、週末はまた雨。皐月賞の中山競馬場の馬場が心配です。そう言えば昨年の皐月賞は、大震災と計画停電の影響で東京競馬場での変則開催でした。
冷たく強い雨の中、新宿から京王線で1駅の笹塚駅近くで、SOLA(日本の農業に一生を賭ける! 学生委員会)の2011年度活動報告会が開催されました。
sola1_convert_20120319225314.png
2006年、東京大学の学生2人(現在は農林水産省職員)が呼びかけ、農業に関心の高い学生が集まって発足したグループです。
sola_convert_20120319225242.png
SOLAという学生の組織があるということは以前からマスコミ等で知ってはいました。
しかし正直に白状しますが、「日本の農業に一生を賭ける!」との名称も大げさに感じられ、まあ、流行の「農的ライフスタイル」に憧れる都会の大学生達の、ちょっと風変わりなお遊びサークル程度のものだろうと見くびっていました。まあ、それでも若い世代の人達が食べものや農業に関心を持ってくれること自体は悪い話ではないし、応援してあげてるよという気持ちを伝えられればと、あまり大きな期待もせずにこの日の報告会に参加したのです。
ところが報告会が始まった途端、自らの不明さと思い上がりに気づかされ、恥ずかしさで顔が赤くなりました。
最初の報告は、東京家政大学2年の野中沙椰子さんの「私たちの! 農的ライフ」。
大学で栄養学を学び、将来、食に携わる者として、食材がどのようにしてこまでやってきたかをもっと知りたいと、女性一人で作業されている農家を訪ねて農作業と販売を手伝った経験から、農家の方の思いを消費者に伝えていく活動をしていきたいとの内容。
sola22_convert_20120320004129.png
2番目の報告は、同じく東京家政大学2年の長谷川茉美さんから「世界を旅する料理教室」。
食卓と農業が遠ざかっている現在、生産者の想いやこだわりを消費者に紹介し出会いの場とすることを目的として料理教室を開催したという内容。茨城県の農家の小麦の全粒粉を使ってパスタや餃子を作る料理教室を3回開催。最終回は農家の方にも来て頂いて話を伺い、農業を身近に感じるとともに、食卓の団欒も実現されたとのことです。
続いて東京農工大3年の藤原智子(SOLA代表)さんから「ありがとうをお弁当でプロジェクト」の報告。
食育ブームへの疑問、つまり本当に食育を必要としているのは、そもそも食育に関心のない家庭では、との問題意識から出発し、神田の園庭のない保育園の園児に土(ビルの屋上菜園)を触れる機会を設けるとともに、母子家庭支援施設(母子寮)の子どもたちを対象に農作業体験とお母さんへのお弁当づくりを指導。メッセージカードに涙ぐむお母さんたちもいたとのこと。
さらに、東京農業大2年の藤原育菜さんと藤原智子さん(フジワラフジハラ)による東北支援活動の報告。
宮城県東松島市の津波で被災した農家の農地復旧の手伝いと、岩手県大槌町の復興支援のために企画・開催したバーベキュー大会の様子について。被災地の方たちとのつながりを大事にし、できる限りの手伝いをしたいとの決意が述べられました。
sola32_convert_20120320004157.png

最後の報告は、SOLA代表でもある藤原智子さんから、今年度、SOLAが取り組んできた活動の集大成として「みらいの農的ラフスタイル」について。
20年後の自分自身の家族構成やライフスタイルを想像しつつ、現在の一極集中から人が分散して生産と消費の距離を縮める「大きなまる一つから小さなまるの集まり」に移行することにより、「世界に誇れる美しい農業を持つ日本社会」を実現する方向が提案されました。
いずれの報告も、SOLAのネットワークを活かしつつ、自ら農家や保育園、福祉施設等に実際に足を運んでの実践と経験に基づくものであり、かつ、個人の考えや今後に向けての夢が率直に述べられていました。パワーポイントを使っての説明も皆さん上手で、報告者の想いが、びんびんと伝わってきました。
さて、SOLAの活動が、単なる学生のサークル的な楽しみにとどまっている訳ではないことは、後半のゲスト(SOLAのOB)による講演から、一層、明白になりました。
講演の最初は、農業八百屋SUNDINO(株式会社ボスニチ)店長の中森剛志氏。在学中に地域密着型の青果店を起業し、現在は西日暮里を拠点に有機野菜等の販売を行い、地域活性化にも貢献しています。
sola+ob_convert_20120320004352.png
続いて、株式会社アーバンマルシェ代表取締役の鵜沢佳史氏。白金台等でリヤカーを引いて「美味しい」野菜の移動直売所を経営されています。
お二方とも、学生時代のSOLAでの活動を基盤にして、実際に起業し、農村と都市をつなぐビジネスを実現されているのです。
報告と講演の後は、参加者の間で交流会。学生さん達が軽食と飲み物を準備してくれました。
この日の報告にあった生産者の方々の食材を使ったおにぎり、漬物、ふかしいも、クッキー等。その由来、物語を聞いた後で頂く食べものの美味しかったこと。
sola3_convert_20120319225417.png
日本の農業は、経済規模ではせいぜいGDPの1%、食料自給率は世界で最低水準、高齢化が進み耕作放棄地は増加し、一部経済界等からは経済成長のお荷物とさえ見られるなど、明るい話は何もない・・・、私自身、そのようなステレオタイプの固定観念に囚われていました。
ところが、この日の報告会に参加し、学生さん始め若い人たちが真摯に食や農業のことを考え、しかも実践しているという現実、それもみんな明るく楽しんでいる様子に、眼から鱗が落とされ、心励まされる思いがした一日でした。
若い人たちのしなやかな活動が、ますます発展していくことに、心から期待したいと思います。

4 Replies to “SOLA(日本の農業に一生を賭ける! 学生委員会)報告会”

  1. SECRET: 0
    PASS: a41325d745580851a25997fa5c525056
    こんにちは!
    先日は報告会に参加頂きありがとうございました!
    私たちの活動を評価して頂きとても嬉しいです!!
    今年は報告した内容より飛躍した活動を行っていくので、応援をよろしくお願いします♪ヽ(´▽`)/

  2. SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    詳細なレビューありがとうございます!われわれ社会人としても負けてられませんね!!!

  3. SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    > 詳細なレビューありがとうございます!われわれ社会人としても負けてられませんね!!!
     コメントありがとうございます。
     昨日は中森さんの八百屋さんを訪ねてきました。白鳥さん達が始められたことが、素晴らしい活動に発展している様子が伺えました。
     これからもよろしくお願いします。

  4. SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    > こんにちは!
    > 先日は報告会に参加頂きありがとうございました!
    > 私たちの活動を評価して頂きとても嬉しいです!!
    > 今年は報告した内容より飛躍した活動を行っていくので、応援をよろしくお願いします♪ヽ(´▽`)/
     拙い文章と写真で、皆さんの活動と想いの10分の1も表現できていませんね。これからも期待しています。

コメントは受け付けていません。