2015年3月第1週の週末は東北へ。
3.11以降、福島以外の被災地を訪ねるのは初めてです。
宮城・石巻市中心部、旧北上川河口の丘陵地にある日和山公園は市内を一望できる観光地です。
3.11の日には、雪が落ちる中、押し寄せる津波がここからのカメラに記録され、ニュース映像として配信されました。
南、太平洋の方向を望むと、息をのむような光景が広がっていました(①)。
工場やお寺を除いて、ほとんどが更地になっています。展望台のフェンスには被災前の写真パネルが掲げられているのですが、そこに、その写真に写っている多くの住宅等があったとは、想像もできません。
左(東)は石巻漁港の方角(②)。右(西)は塩釜港の方向(③)。延々と更地が続いています。
春の海は、あくまで穏やかです。
さらに目を東に転じると、旧北上川の対岸に小学校の校舎がみえます(④)。被災後、しばらく避難所として使われたそうです。
左のパネルの写真と比べると、大小の住宅や商店が密集していた地区だったのが、現在は建築物はまばらであることが分かります。
さらに北方を望むと、旧北上川の中州に円形の建物が見えます(⑤)。石ノ森萬画館の宇宙船のような外観は石ノ森章太郎のデザインとのこと。
ここにも震災当時は多くの避難者がいたそうですが、2012年11月に再開されています。
左のパネルと比べると、手前にあった造船所等がすっかり無くなっていることが分かります。
市内には、基礎だけを残した宅地跡、あるいは1階部分が壊れたままの住宅の姿も見られました。石巻市の死者・行方不明者数は約4千人と、最も多くの方が犠牲になった地です。
一方で、災害復興住宅や、復興需要の作業員の方等のための宿泊施設の建設も進んでいました。
テレビでは、3月21日、JR石巻線が終点の女川駅まで全線復旧するというニュースも。
福島市も好天。市内から吾妻連峰が綺麗に見えました。
旧福島藩主・板倉氏の庭園だった紅葉山公園から望む阿武隈川の光景も、平和そのものです。もっとも、近くにあった幼稚園の園庭には放射線モニタリングポストの姿。
JR福島駅のコンコースは、桜や山茱萸(サンシュユ)で春の色に飾られていました。
さて、福島市内で頂いたのは醤油チャーシューメン。スープが2層になっていて2通りの味が楽しめます。
石巻市内で頂いたちらし寿司とお蕎麦のセット。サラダ、コーヒー付き。このお店も1階の半分くらいまで浸水したそうです。
帰りの新幹線では炭火焼風牛たん弁当(「塩竈の藻塩」付き)。ひもを引き抜くと熱くなるタイプです。
「一の蔵」の小瓶とともに。
震災から丸4年を迎える直前、ささやかな東北への旅でした。
(3/9追記)
来る3月11日(水)18:45から、新宿区立新宿文化センター小ホールで、「東日本大震災を忘れない 3.11のつどい」が開催されます。
福島・浜通りを舞台にした短編映画『みんな生きている』鑑賞と秀嶋賢人監督のトークのほか、福島から新宿に避難されている方など被災地の方々から直接お話をうかがいます。首都直下型地震への備えについての講演もあります。
申込みはフェイスブックのイベントページからお願いします。
【ご参考】
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