2015年8月31日(日)も、朝から細かい雨が降ったり止んだり。
埼玉・東松山市へ。「たべるはたけ部」の遠足の下見の日です。
「たべるはたけ部 @ご近所ラボ新橋」とは、ビルの屋上に手作り菜園を設け、野菜や果実、ハーブ等を栽培することを通じてご近所づきあい、交流の場づくりを進めているグループです。
集合時間より早めの電車で9時過ぎに東武東上線・高坂駅着。
ところが車に分乗して来られた他の方達は先に到着されていて、お待たせしてしまいました。
今日の訪問先である「共奏ファーム」主宰者のまさひこさんも、出迎えて下さいました。
大人7人、子ども1人で車に分乗して農場へ。
住宅街を抜け、埼玉県こども動物自然公園にほど近い沢沿いの道を進みます。昨年4月に初めて来た時には、この道を歩いて農場に向かいました。緑の中の気持ちのいい道です。
駅から10分ほどで到着。
ここが、まさひこさんが自然農を実践されている畑です。昨年4月に来た時にはトマトの苗が数株植えられている程度で、ちよっと寂しい印象で したが、光景はだいぶ変わっていました。
残念ながら少々雨が強くなってきたため、レインコート等を羽織って畑の中へ。
まさひこさんが説明して下さいます。
枝豆は、収穫期を分散させるために数回に分けて播種されたとのこと。早いものはサヤが着いています。収穫が楽しみです。
トマトは、ブラジルクック、ブラジルミニという2種類の固定種とのこと。
多くの支柱が立てられネットで覆っています。トマトは脇芽を除去して1本か2本仕立てにするのが一般的ですが、芽欠きはしていないとのこと。
トマトはシーズンも終わりだそうで、収穫させて下さいました。
腐りかかけているもの(このまま自然乾燥させて種を採るそうです)もありますが、みずみずしいものもたくさん残っています。まだたくさんの花もあるので、もうしばらく収穫できそうです。
畑の隅の方には、蜜蜂の巣箱が置かれていました。
まだ1群だけだそうですが、ここでハチミツを採っているそうです。
巣箱の蓋を開けると夥しい数の蜜蜂たち。不機嫌そうに飛び上がってくる者達も。巣箱の前には、スズメバチ捕獲用のトラップも設けられていました。
たくさんのトマトを収穫させて頂きました。
口に入れてみると、畑で完熟したトマトの甘さに驚きます。参加者で山分けさせて頂きました。
最後にまさひこさんが見せてくれたビンの中にはスズメバチが。巣箱のところで捕獲したスズメバチを洋酒に浸してあるそうです。滋養強壮の効果があるとのことで、恐る恐る指を入れてなめてみましたが、特段の味も香りも感じられませんでした。
トマトの箱からジョロウグモが這い出してきました。トマトの間にあるたくさんの巣には雨露が宝石のように輝いています。
ネットの上では、脚を絡み取られた何頭ものカブトムシが昇天。
足元にはバッタやコオロギも。豊かな自然です。
ところで 「自然農」に決まった定義はありません。
まさひこさんのやり方は、耕やさず(不耕起)、特に水もやらず、農薬や肥料、農業機械は使用しないという方法。雑草は、作物より丈が伸びた分は手で刈って畑に残しておくとのこと。
化学合成農薬や化学肥料を使用しない有機農業に比べて、さらに自然に近い農法と言えます。
一方で、トマトの支柱立てとネット掛けなど、まさひこさんご自身の手は大いに掛けられています(週3日ほど通い、ほとんどお一人で管理されているとのこと)。
自然の恵みを精一杯に活かすため、人工的な肥料や農薬等は用いない代わりに、人の力は大いに加えられているのです。まあ広く見れば人間も「自然」の一部ではあります。
「自然農」という言葉には、何となく放ったらかし、手抜きのような語感がありますが、ここでは全くそのようなことはありません。
残念ながら雨が強くなってきたため畑での作業は切り上げ、近くのファミレスに移動してしばし懇談ののち、この日は解散。改め伺う日(遠足本番?)が楽しみです。
午後、早い時間に地元に戻ってきました。久しぶりに「ふるさと歴史館」へ。
ちょうど終戦70年の企画展の最終日でした。食糧供給や疎開児童の受入れといった「銃後」の役割を果たしていたこの地域も、終戦間際には空襲を受けたそうです。畑や市街地に爆撃による穴が点々と空いた航空写真も展示されていました。
そして、春からシリーズで開催されている「市史を読む会」を聴講。年配の方を中心に40名ほども参加され、会場はほぼ満席。
内容は、通史等の知識のない私には、残念ながらちょっとレベルが高かったような。
【ご参考】
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