鎌倉プチ紀行-鎌倉大根、葉祥明美術館

 2016年7月22日(金)。
 せっかく一日の休暇を取ったのに生憎の雨です(←日頃の行いのせい?)。
 新宿から小田急線で藤沢まで行き、江ノ電に乗り換えて海を眺めつつ鎌倉へ。
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 この日の最初の目当ては、お昼ご飯。
 雨はだいぶ小降りになりました。鎌倉駅西口を出て市役所方面へ進み、短いトンネルをくぐり、緑豊かで閑静な路地の奥にあるのが「福来鳥」(ふくどり)。
 大根の創作料理のお店です。
 本年2月、東京・高円寺で開催された「うおこう寄席」に店主のSさん(女性)が見え られ、大根スープを振る舞って下さいました。
 そして、江戸東京・伝統野菜研究会の大竹道茂さんの協力も仰ぎ、鎌倉を疫病から救ったという伝説のある伝統種・鎌倉大根の再発見と普及に取り組んでおられるという話を伺っていたのです。
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 この時に頂いた大根スープがちょっと他にない美味しさだったこともあって、一度、伺いたいと思っていたのが、ようやく叶いました。
 (Sさんは、19日 (火) に東京都庁食堂で開催された寺島なすの食事会にも参加されていたと後でお聞きしましたが、この時はご挨拶できず、この日の鎌倉でもお会いできませんでした。)
 夏野菜ご膳(大根料理のランチコース)を頂きました。
 大根を鎌倉ビールで漬け込んだという「ほろよい気分」は、しゃきしゃきと爽やかな食感です。
 大根のフローズンサラダ。
 そして、お目当ての大根スープ。ポタージュ風で優しい味です。
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 ほくほくと柔らかい福つくね。
 ふろふき大根には、トマト味噌と鶏ハムが載せられています。これも優しい味ですが、ボリュームもあります。
雑穀入りのごはんは、お代わり自由だそうです。
 〆のデザートは大根だんごの冷やしぜんざい。甘いものは得意ではありませんが、これは美味しく頂けました。
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 大根かりんとうも頂きました。ちなみに箸置きまで大根づくしです。
 Sさん達は、海辺に自生していた浜大根(これが伝統種の鎌倉大根のようです。)の種を採って試験栽培し、昨年秋には収穫した大根を佐助稲荷神社に奉納し、収穫祭を開催されたとのこと(参加された大竹さんのブログはこちら)。
 歴史の都・鎌倉でも、伝統野菜の復活・普及の取組みが拡がっている様子を伺うことができました。
 大根づくしのコースを堪能。おなかも満腹。
 次の目的地は北鎌倉なのですが、雨はほとんど上がっていたので、ハイキング気分で山道を越えていくことに(なかなかきつい坂で、体力の衰えを思い知らされることとなりました)。
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 鎌倉大根ゆかりの佐助稲荷神社は、たくさんの赤い鳥居をくぐりながら石段を登った山腹にあります。
 匂いたつような緑の中です。
 ある夜、伊豆・蛭ヶ小島に配流中の源頼朝(佐殿-すけどの-と呼ばれていました。)の夢枕に神霊が立って挙兵を促したとのこと。平家討滅後、それにあやかって頼朝が建てたのがこの神社とされ、出世開運のスポットとして有名だそうです。
 雨模様の平日にもかかわらず、外国人も含め多くの観光客が訪れていました。
 鎌倉大根(源十郎弥十郎の大根)の由来等についての説明板もありました。
 由比ガ浜で犬に追いかけられていた子狐を救った源十郎、子狐からもらった大根の種をこの地に植えたとのこと。後に疫病が
流行ったとき、この大根の葉を食べた人は難を逃れたのだそうです。
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 いったん下り、別の道を再び登ったところにあるのが銭洗弁天。さらに多くの観光客で賑わっています。
 真似をして、ざるに小銭を入れて洗ってみましたが、すぐに数が増える訳ではないようです。
 北鎌倉に下る道(下りになった!)の途中にあるのが、日野俊基の墓。
 後醍醐天皇の倒幕計画に参加し捕らえられ(元弘の変、1331年)、この地で処刑されたとのこと。
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 だらだらと長く続く下り坂で、次第に膝が笑いそうになります(ここ数年、めっきり体力が衰えました。気力も)。
 16時を過ぎ、ようやく到着したのがこの日の第2の目的地。葉祥明美術館です。
 先日(7月10日)の六本木でのチャリティーコンサートの際に葉山祥鼎さん(葉祥明さんの弟で、阿蘇高原美術館長)のお話を伺った時から、訪ねてみたいと思っていたのです。
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 小ぶりで濡酒な2階建ての建物です。
 入るとショップになっていて、その奥の展示スペースでは「くまモンとブルービーのなかまたち展」を開催中(9月16日(金)まで)。
 南阿蘇に生きるブルービー(幸運を呼ぶという青いハチ)と仲間の生き物たちが、くまモンと一緒にツリーハウスを作るという内容。一日も早く元気な阿蘇に戻れるようにという祈りが込められているとのことです。
160723_9_convert_20160726235405.jpg 絵本(文・葉山祥鼎、絵・ハヤマテイジ)を求めさせて頂きました。
 北鎌倉には何度も来ていますが、ここは今回、初めて伺いました。
 明月院や円覚寺に囲まれた地にある宝物のような洋館です。葉祥明さんの不思議な、それでいて穏やかな気持ちにさせられる絵も多数、展示されています。
 機会がありましたら、ぜひ、一度訪ねられることをお奨めします。
 気がつくと閉館時間近くになり、外に出ると、雨はすっきりとは上がっていません。
 足もつかれ、賛沢をしてタクシーを拾って鎌倉駅近くまで。
 観光客で賑わう小町通りを駅に向かっていると、「川俣シャモ」の幡。
 今も一部は避難指示区域に指定されている福島・川俣町特産の地鶏が、こんなところで頂けるとは!
160723_10_convert_20160726235426.jpg 狭い階段を上がると、数人が食事やお酒を1人で楽しんでおられます。地元の方ばかりのようです。
 カウンターの間に入れてもらい、焼き鳥を数種類とポテトサラダなど。いずれも美味。
 隣の男性が美味しそうにコップ酒を呑んでおられたので、銘柄を聞くと「開運 ・涼々」(特別純米、夏季限定) とのこと。静岡・掛川の(株)土井酒造場のお酒です。
 さっそく自分でも頂いてみると、すっきりとして美味しいお酒でした。
 2016年夏休みプチ旅行の第1弾は、結局、最後は呑んで締めくくり。
 【ご参考】
◆ ウェブサイト:フード・マイレージ資料室
 (プロバイダ側の都合で1月12日以降更新できなくなっていることから、現在、移行作業を検討中です。)
◆ メルマガ :【F. M. Letter】フード・マイレージ資料室 通信
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