(写真は総合人間学会(2017.6/10)において小農学会等について説明される山下惣一さん)
2015年11月29日、ユニークな「学会」が設立されました。
共同代表は萬田正治さん(農業、元鹿児島大学教授)と山下惣一さん(佐賀、農業・農民作家)。副代表や世話人には九州を中心とした著名な生産者や学識経験者が名を連ねています。
設立の趣旨は以下のようなものです(設立趣意書より)。
21世紀に入っても世界は混迷の一途をたどるなか、戦後、日本は経済大国として復興したものの農村から都市へと人は大移動し、過疎の村と過密の都市という地域に二極分解した。大型スーパー等で食材を買う都市生活者にとって、生き物の命を育み命をいただくという意識は薄れている。
これまでの価値観から抜け出し、斬新な発想に立って、自らの生き方と、わが国の進路、とりわけ農業・農村社会の方向性を探求していく必要がある。そのためには、自らの意志と頭で学習を積み重ね、研鑽する努力が今求められている。
大規模化・企業化の道を推し進めようとする農政の流れに抗して、「もう一つの農業の道(複合化・小規模・家族経営・兼業・農的暮らしなどの小農の道)をめざす勢力が結集し、研鑽し、社会的発言力を高める必要があるのではないか。
なお、「小農」とは生産者(農家等)だけではなく、農に関わる都市生活者も含まれる新しい概念とのことで、参加資格は「趣旨に賛同する者」と広く開かれています。
年1回の総会とシンポジウム、会誌の発行等の活動をされているとのことで、取り急ぎ、入会の申し込みをさせて頂きました。
今後の活動に期待したいと思います。
[参考]
小農学会(萬田農園ホームページ)
http://www.mandanoen.com/sagri.html
ウェブサイト「フード・マイレージ資料室-オーシャン・カレント」
http://food-mileage.jp/category/pr/
【F.M.Letter No.121, 2017.6/24】掲載