【ブログ】東京・新宿ゴールデン街での出会い

江戸東京野菜の関係で、いつも美味しいお料理を頂くなどお世話になっているめいこさんから、新宿ゴールデン街で一日ママさん(?)「めいこの台所」をされるという案内を頂きました。

かねて興味があったゴールデン街。
 昼間は何度か通りがかったことはあるものの、何となく「恐い」「一見さんには敷居が高い」という先入観があり足を踏み入れたことが無かったので、これは好機!と出かけたのが2018年2月28日(水)の18時過ぎ。
 狭い路地は多くの人たちで溢れており、外国人観光客の姿も目立ちます。

ところが、目指す「S」はまだ開いていません(早過ぎました!)。

やむを得ず(?)、斜め向かいのお店に入ってビールと煮込み豆腐などでウォーミングアップしているうち、窓の外にめいこさんの姿が。

めいこさんは映像や音楽関係の仕事もされていて、そのつながりでこのお店の「台所」を月1回ほど任されているとのこと。広くはない店内は、たちまち常連の若い方達で満員に。

めいこさん手作りの、野菜や豆のお料理や飾り巻き寿司などを頂きました(ご馳走様でした!)。
 飲みものはハイボールなど。
 

この日の店長さんは、めいこさんの友人でシンガーソングライターの逢坂泰精(おうさか・やすきよ)さん

現代的な(スリムで、一見、軽い感じの)若い男性。
 自ら作曲して歌っているというので、軽い気持ちで試しにどんな曲か聞かせて欲しいとリクエストしたのですが、ラジカセから流れてきた曲に衝撃を受けました。

奈良少年刑務所(最近、ホテルに改装すると話題になったところ)の受刑者の詩に、曲をつけたものだそうです。
 そのほとんどは、母親を歌ったもの。

「きっとわたしが あなたを親に選んで生まれてきたんだよね」(誕生日)、「どこかに淋しいママがいたら、僕がプレゼントになるから」(クリスマスプレゼント)、七回忌の母に捧げる「空が青いから白を選んだんです」(くも)。
 (逢坂泰精さんのCD『産んでくれてありがとう 産まれてくれてありがとう』より)

後日、詩の原作となった寮美千子さん『空が青いから白を選んだのです』(新潮文庫)も読んでみました。

さまざまな事情(ドメスティック・バイオレンスや両親の離婚、育児放棄など)もあり、罪を犯して収監されている少年達の魂の叫び。
 寮さんによる更正教育のなかで紡ぎ出された詩に、逢坂さんが曲をつけられたのです。

ゴールデン街デビューの日は、美味しいお酒と食事、楽しい雰囲気だけではなく、素晴らしい音楽との出会いがありました。