一昨日は節分、今年も残念なニュースが伝えられました。すっかり年中行事となった恵方巻ですが、今年も大量の売れ残りが出て廃棄されたというのです。今回は日本の食品ロスの現状について概観します。
リンク先の図114は、食品廃棄物と食品ロスの発生量(2015年推計)を発生場所別にみたものです。
http://food-mileage.jp/wp-content/uploads/2019/02/114_loss.pdf
全体の長方形の面積が、日本における食品廃棄物の発生量を表しています。合計で2,842万トンとなっていますが、全体の約7割(1,653万トン)は食品製造業において発生していることが分かります。
ただし、これはリサイクルされる有価物や食べられない部分も含んだ数値です。これらを除いた、本来食べられるのに捨てられている食品のことを「食品ロス」と呼びます。
図によると、食品ロスの発生量は全体で647万トンとなっており、うち289万トンは一般家庭で発生しています。つまり、食品ロスが最も多く発生している場所(最も多くの食べ物が無駄になっている場所)は一般家庭なのです。
ちなみに恵方巻がニュースとなった食品小売業(スーパーやコンビニ)における食品ロスの発生量は、一般家庭の4分の1以下に過ぎません。
このように、食品ロスを削減していくためには、私たちの家庭における取組みが最も重要なのです。
[資料]
農林水産省「食品ロスの削減に向けて」
http://www.maff.go.jp/j/shokusan/recycle/syoku_loss/attach/pdf/161227_4-88.pdf
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出典:F. M. Letter -フード・マイレージ資料室 通信-
https://archives.mag2.com/0001579997/
No.161
(過去の記事はこちらにも掲載)
http://food-mileage.jp/category/mame/