【ポイント】
マクロ統計により就業者一人当たり純生産をみると、第一次産業は他産業に比べて4分の1程度の低い水準で推移しています。

前号では、水田作経営の農業所得が全経営体平均で10万円、主業経営体でも270万円と低い水準にあることを紹介しましたが、今号では個別経営に着目したミクロの統計ではなく、マクロ統計から産業間の所得等の比較を試みます。
ここでいう「所得等」とは「国内純生産」のことで、付加価値額である国内総生産(産出額-費用)から固定資本減耗を除いた数値であり、雇用者報酬、経営主の労働報酬、企業の営業余剰等から構成されます。つまり、就業者の所得だけではなく企業の利潤等が含まれています。
リンク先の図310は、就業者一人当たりの国内純生産について、1994年以降の産業別の推移を示したものです。… 続きを読む