1950年代には100%近くあった日本の木材自給率は、その後、国産材供給の減少と木材輸入の増加により大きく低下し、2002年には過去最低の18.8%にまで低下しました(リンク先の図182)。
https://food-mileage.jp/wp-content/uploads/2019/12/182_mokuzai.pdf
その後は、木材自給率は上昇傾向で推移しています。
これは、国産材については、人工林資源の充実や、技術革新による合板原料として利用されるようになったことから、供給量が増加傾向で推移した一方、輸入量が大きく減少したためです。
木材輸入量が大きく減少した背景には、ロシアの丸太輸出税の大幅引上げ、マレーシア及びインドネシアの違法伐採対策等があります。
これらの結果、2017年における木材自給率は36.2%まで上昇しました。それでも、森林大国であるはずの日本は、木材の6割以上を輸入に依存しているのです。
また、木材自給率を用途別にみると、製材用材は47.9%、合板用材は38.6%となっているのに対し、パルプ・チップ用材は16.1%と低い水準にとどまっています。
都市部を含めた森林資源の有効活用が望まれます。
[出典等]
農林水産省「平成30年度 森林・林業白書」第1部第4章2、「参考統計表」
http://www.rinya.maff.go.jp/j/kikaku/hakusyo/30hakusyo/index.html
出所:
F. M. Letter -フード・マイレージ資料室 通信-No.182
2019年12月11日(水)[和暦 霜月十五日]
https://www.mag2.com/m/0001579997.html
(過去の記事はこちらに掲載)
https://food-mileage.jp/category/mame/