【豆知識】農山村地域に移住した理由

日本の人口が減少局面に転じる中、人口の東京への一極集中は続き「地方消滅」といった言葉がある一方で、近年、若い世代を中心に都市部から過疎地域等の農山漁村へ移住する「田園回帰」の動きが強まっています。

 総務省は、2017年11月から12月にかけての約1ヶ月の間に、実際に過疎関係市町村 (672市町村)に転居した人 (4,362名)を対象に、移住の背景や理由についてアンケート調査を行いました(回答数1,000)。
 回答者は男女ほぼ同数で、20代から40代が全体の67%を占めています。

 リンク先の図185は、地域の魅力や農山漁村地域への関心が移住に影響したと回答した人(全体の27.4%)を対象に、移住理由を聞いたものです。
 https://food-mileage.jp/wp-content/uploads/2020/01/185_ijuu.pdf

 これによると「気候や自然環境に恵まれたところで暮らしたいと思ったから」が47.4%と最も多く、次いで「それまでの働き方や暮らし方を変えたかったから」が30.3%、「都会の喧騒を離れて静かなところで暮らしたかったから」が27.4%等と続いています。

 性別にみると、男性は「ふるさと(出身地)で暮らしたいと思ったから」が比較的多いのに対して、女性は「それまでの働き方や暮らし方を変えたいと思ったから」という理由が相対的に多くなっています。

 総務省は、「農山村地域が有する価値については、従来から食料生産や環境保全等の公益的機能が挙げられることが多いが、これらに加えて『自分らしく暮らし、働く場』としての価値がある」と分析しています。

[資料]
 総務省「過疎地域への移住者に対するアンケート調査」
 https://www.soumu.go.jp/main_content/000529976.pdf

出所:
 F. M. Letter -フード・マイレージ資料室 通信-No.185
 2020年1月25日(土)[和暦 睦月朔日]
  https://www.mag2.com/m/0001579997.html
 (過去の記事はこちらに掲載)
  https://food-mileage.jp/category/mame/