
米と並ぶ主要食糧である小麦は、需要量の9割を輸入に依存しているため、政府が自ら計画的に輸入すること(国家貿易)により安定供給を図っています。
輸入小麦の政府から民間への売渡価格については、国際相場の変動の影響を緩和するため、6ヶ月間の平均買付価格をベースに算定し、年2回改訂を行っています。
小麦の国際価格は、最近、米国・カナダ産小麦に対する中国の旺盛な買付け、2月中旬の米国中央部の寒波による小麦生育への影響懸念などにより上昇しています。このため、2021年4月からの輸入小麦の政府売渡価格は、前期に比べて5.5%引上げられました。
物価や家計への影響は限定的と考えられていますが、大手製粉メーカー等は製品の値上げを発表しています。
食料を海外に依存することについては、世界の気象条件等により常に価格上昇等のリスクがあるのです。
(参考)
農林水産省「輸入小麦の政府売渡価格の改定について」
https://www.maff.go.jp/j/press/seisaku_tokatu/boeki/210310.html
出所:
F. M. Letter -フード・マイレージ資料室 通信-
No.215、2021年4月12(月)[和暦 弥生朔日]
https://www.mag2.com/m/0001579997.html
(購読(無料)登録もこちら↑から)
(過去の記事はこちら↓に掲載)
https://food-mileage.jp/category/pr/