魚は自然資源であるため、漁獲量は海洋環境等によって大きく変動します。ところが近年のサケ、イカ、サンマの3魚種のように、これまでにもあった短期的な不漁とは異なる状況が生まれています。
リンク先の図219は、日本の漁獲量全体及び3魚種の漁獲量の推移を示したものです。
https://food-mileage.jp/wp-content/uploads/2021/06/219_gyokaku.pdf
日本の漁業量は、資源量の変動に加え、200海里時代の到来による遠洋漁業からの撤退もあり、1980年代後半の約 1,100 万トンをピークに減少傾向で推移しています。
さらに近年、3魚種については特に大きく漁獲量が減少しており、過去のピーク時と比較すると、さけ類については20%、さんまは8%、するめいかは7%の水準にまで落ち込んでいるのです。
このような状況を受けて水産庁は「不漁問題に関する検討会」を開催し、先日、そのとりまとめが公表されました。
これによると、3魚種の不漁は地球温暖化などに起因する資源変動によるもので、今後、長期に継続する可能性があるとし、世界的な環境対策や新たな資源管理への取組みが必要としています。
[資料]
農林水産省『漁業・養殖業生産統計』
https://www.maff.go.jp/j/tokei/kouhyou/kaimen_gyosei/
水産庁ホームページ「不漁問題に関する検討会」
https://www.jfa.maff.go.jp/j/study/furyou_kenntokai.html
出所:
F. M. Letter -フード・マイレージ資料室 通信-(メルマガ)
No.219、2021年6月10日(木)[和暦 皐月朔日]
https://www.mag2.com/m/0001579997.html
(購読(無料)登録もこちら↑から)
(バックナンバーはこちら↓に掲載)
https://food-mileage.jp/category/mame/