【オーシャン・カレント No.223】700万トンを割り込む米生産量

図の出典:農林水産省「米をめぐる関係資料」(2020.7) p.5
 https://www.maff.go.jp/j/seisan/kikaku/attach/pdf/kome_siryou-480.pdf

農林水産省によると、本年の全国の主食用米の作付面積は、前年に比べて約6.2〜6.5万haの減少が見込まれているとのこと。
 これは前年の作付面積の5%程度に当たり、仮に今年の米生産が平年並みの作柄となれば、主食用米の生産量は700万トンを下回るものと見通されています。

日本の米の生産量は、1880年代には500万トン前後でしたが明治末ごろには700万トンを超え、1970年前後には1,400万トン近くにまで増加しました。
 その後は需要の停滞もあって過剰傾向を強め、行政主導による「減反政策」が進められたこともあり、生産量は一貫して減少傾向で推移してきています。
 現在、米の生産は産地・生産者の主体的取組みによっていますが、ついに明治末以来の700万トンを下回る水準となる見通しとなったのです。

「日本は瑞穂の国」という言葉は、個人的には米偏重のニュアンスがあってあまり好きではありませんが、この言葉も過去のものとなりつつあるのかも知れません。

[資料]
 農林水産省プレスリリース「令和3年産米等の作付意向について(第3回中間的取組状況)」(2021.7/29)
 https://www.maff.go.jp/j/press/nousan/s_taisaku/210729.html

出所:
 F. M. Letter -フード・マイレージ資料室 通信-
 No.223、2021年8月8日(日)[和暦 文月朔日]
  https://www.mag2.com/m/0001579997.html
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