
「食と農の間の距離」が拡がってしまい、多くの消費者が産地や生産者のことを「自分ゴト」として意識できなくなったった要因・背景には様々なものがありますが、その一つは単純(かつ明白)なものです。
リンク先のグラフの緑の折れ線グラフは、総世帯数に占める農家世帯の割合の推移です。
https://food-mileage.jp/wp-content/uploads/2022/01/233_DID.pdf
1960年には農家は全世帯の26%以上を占めていました。言わば全人口の1/4以上は農家出身だったのです。ところがこの農家の割合は大きく低下し、現在は4%弱と、農家は本当に少数派となってしまっています。
一方、赤い折れ線グラフは、総人口に占めるDID(人口集中)地区人口の割合です。
これは1970年には半分強だったのが、農村部から都市部への人口移動が進んだ結果、現在は約7割となっています。見回しても、生産者の姿や農業生産の現場は見えなくなっているのです。
このような事情が、農業や生産者のことを身近に感じられなくなった背景の一つであることは間違いないと思われます。
[データの出典]
総務省「国勢調査」
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&toukei=00200521&tstat=000001011777
農林水産省「農(林)業センサス」
https://www.maff.go.jp/j/tokei/census/afc/past/stats.html
出所:
F. M. Letter -フード・マイレージ資料室 通信-
No.233、2022年1月3日(月)[和暦 師走朔日]
https://www.mag2.com/m/0001579997.html
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