
亀田縞は、新潟・亀田郷において300年以上にわたり育まれてきた伝統織物です。
現在の新潟市中央部に位置する亀田郷は、越後平野を流れる信濃川や阿賀野川に囲まれた広大な低湿地帯で、第二次世界大戦後に土地改良事業(排水事業)が実施される以前は、舟を使って腰まで水に浸かりながらという過酷な稲作が営まれていました。その様子は司馬遼太郎『潟のみち』にも描かれています。
その亀田郷での農作業や暮らしの中で、泥や水に強い綿織物として生み出された亀田縞ですが、戦後、海外からの安価な繊維製品の輸入が増加するなかで、いったんほとんど姿を消してしまいました。しかし平成の時代に入り、技術を守り続けてきた地元の方たちの尽力によって復活したのです。
木綿の素朴な風合いを持った、藍色を基調としたストライプの亀田縞は、染め、織り、縫製など多くの工程を必要とします。その工程のすべてに、歴史に培われた職人達の経験と技術が込められているのです。
2013年に新潟・上越市の山間部に移住された赤木(谷内)美名子さんは、バタンナーの経験を生かし、2018年に「もんぺ製作所」を起業されました。その様子は2月15日(火)の「第8回 食と農の市民談話会」で話題提供して頂く予定です。
[参考]
亀田繊維工業協同組合「KAMEDAJIMA-EDO STRIPE」
https://kamedajima.net/
もんぺ製作所
https://monpeseisakusho.com/
食と農の市民談話会(「情報ひろば」欄も参照願います)
https://www.shiminkagaku.org/agrifoodmeeting02_202201/
出所:
F. M. Letter -フード・マイレージ資料室 通信-
No.235、2022年2月1日(火)[和暦 睦月朔日]
https://www.mag2.com/m/0001579997.html
(購読(無料)登録もこちら↑から)
(バックナンバーはこちら↓に掲載)
https://food-mileage.jp/category/pr/