−エウゲーニー・M・ラチョフ絵、うちだりさこ訳 ウクライナ民話『てぶくろ』(1965.11、福音館書店)−
https://www.fukuinkan.co.jp/book/?id=41
1965年に発行された本書ですが、手元にある本の奥付には172刷(2022年4月)とあります。長期間にわたって人気のあるロングセラーです。
しんしんと雪の降る森の中で、おじいさんが手袋の片方を落としてしまいました。その暖かそうな手袋を最初に見つけたネズミが、さっそく入り込んで住み着きます。
そこへカエルがやってきて「私も入れて」。「どうぞ」。さっそく二匹に。
今度はウサギ。続いてキツネ。恐そうなオオカミまでが「俺も入れてくれ」。「まあ、いいでしょう」。
それからも色々な動物たちが次々と現れて、手袋に入れてくれと頼みます(イノシシやクマが手袋に入れるはずはありません!)。しかし先住民(?)たちは、「もう満員、ぎゅうぎゅう」と言いながらも受け入れるのです。
仮に小さな空間であっても、譲り合えば大勢が共存できるということを、動物たちが教えてくれています。
出所:
F. M. Letter -フード・マイレージ資料室 通信-
No.241、2022年5月1日(日)[和暦 卯月朔日]
https://www.mag2.com/m/0001579997.html
(購読(無料)登録もこちら↑から)
(「ほんのさわり」のバックナンバーはこちら↓に掲載)
https://food-mileage.jp/category/br/