昨年(2021)10月1日、沖縄本島中部に若年ママの出産・子育てを応援するシェルター「おにわ」がオープンしました。
DV等を避けるために一人で赤ちゃんを産んで育てることになった若いママ達(10代の妊娠8か月から赤ちゃんの生後100日までの方)に、出産の前後を過ごす場所を24時間体制で提供する取組みです。
琉球大学の上間陽子さんと本村真さんが共同代表となり、琉球大学附属病院や助産師さん(寮母さん)がサポートする体制になっているとのこと。
『裸足で逃げる』『海をあげる』等でも知られる上間さんは、風俗業界で働き、暴力を受け、若年出産するなど、凄惨としか言えないような生き方をしている少女たちへのインタビューを続けるなか、調査・研究に留まらず、自ら社会の中に「避難できる場所」をつくる決心をされました。
その時の思いを、上間さんは、「私の手にあまる。でもつくらないときっとたぶん後悔する。間に合わなかった子たちもいる。それでも動けばなにかは変わる。なにかが変われば、これから間に合うこともあるだろう」とエッセーに記されています。
「私たちがつくるのは小さな場所だ。でもおにわで赤ちゃんが笑うなら、ママもきっと笑うだろう。ママが笑うなら、おにわは必ず渦になる」とも。
このシェルターは(公財)オリオンビール奨学財団の事業として開設されましたが、日々の運営は寄付で賄われているとのこと。多くの方に知ってもらい、関心を持っていただきたいと思います。
(参考)
ブログ「お庭日記」
https://oniwaok.blogspot.com/
同(ご寄付のお願い)
https://oniwaok.blogspot.com/2021/09/blog-post_71.html
上間陽子さんエッセー「おにわはまわる」(webちくま)
https://www.webchikuma.jp/category/oniwa
出典:
F. M. Letter -フード・マイレージ資料室 通信-
No.242、2022年5月15日(日)[和暦 卯月十五日]
https://www.mag2.com/m/0001579997.html
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