2022年に入ってからもエネルギーや食料の価格上昇が止まりません。上昇率は欧米に比べれば低いとはいえ、日本にとって近年なかった状況です。
リンク先の図246は、品目別にみた最近の食料価格の推移とその自給率を示したものです。
https://food-mileage.jp/wp-content/uploads/2022/07/246_kakaku.pdf
縦軸は、品目別の消費者物価指数の推移(2020年(100)、21年、22年1〜5月)を図示したものです。各品目の折れ線グラフの横幅の中心は、横軸の自給率(2020年、重量ベース)です。
これによると、自給率が低い油脂類、小麦の価格が最も大きく上昇しており、これと対照的に、ほぼ国内で自給している米の価格は逆に低下している状況がみられます。なお、肉類の自給率は飼料価格を考慮すると7%となり、今後、飼料原料価格高騰の影響が肉類の価格に影響を及ぼしてくる可能性があります。
また、比較的自給率の高い野菜の価格も上昇していますが、これは、昨年夏の北海道産たまねぎの不作など気候要因によるものです(地球的な気候変動の影響とも言われています)。
この図は、食料の安定供給のためには、国内生産の重要性を再確認することが重要であることを示唆しています。
(元データの出典)
農林水産省「食料需給表」 https://www.maff.go.jp/j/zyukyu/fbs/index.html
総務省統計局「消費者物価指数」 https://www.stat.go.jp/data/cpi/
出典:
F. M. Letter -フード・マイレージ資料室 通信-
No.246、2022年7月13日(水)[和暦 水無月十五日]
https://www.mag2.com/m/0001579997.html
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