戦後、日本人の食生活パターンは急速かつ大幅に洋風化が進みましたが(米の消費量の4割への減、畜産物・油脂等の3〜4倍の増加)、一方で、日本食は健康面でも優れていることも知られています。
(国研)国立がん研究センターは、全国11地点の男女約9万人について食事アンケート調査を実施し、約19年にわたって追跡調査(多目的コホート研究)を行いました。
リンク先のグラフは、この研究結果から作成したものです。
https://food-mileage.jp/wp-content/uploads/2022/09/251_washoku.pdf
左のグラフは、8項目の食品の摂取量をもとに日本食パターンについてスコア化し、「低い」〜「高い」の4グループに分類して全死亡リスクとの関連を示したものです。これによると、日本食パターンのスコアが高いグループほど、死亡リスクが小さくなっていることが分かります。
また、右のグラフからは、海草、漬物、緑黄色野菜、魚介類、緑茶など日本の伝統的な食品の摂取量が多いグループは、少ないグループに対して死亡リスクが明らかに小さくなっていることが読み取れます。
この研究結果は、食習慣がその後の健康に大きく影響すること、日本人の伝統的な食事パターンは死亡リスクを軽減するという面で優れていることを証明しています。
資料:国立研究開発法人 国立がん研究センター「日本食パターンと死亡リスクとの関連(多目的コホート研究)」(2020.7)を基に筆者作成。
https://epi.ncc.go.jp/jphc/outcome/8499.html
出典:
F. M. Letter -フード・マイレージ資料室 通信-
No.251、2022年9月26日(月)[和暦 長月朔日]
https://www.mag2.com/m/0001579997.html
(↑ 購読(無料)登録はこちらから)
(↓ 「F.M.豆知識」のバックナンバーはこちらに掲載)
https://food-mileage.jp/category/mame/