去る8月13日(日)、東京・新宿にある平和祈念展示資料館を初めて訪ねてみました。
企画展「43人が描く空想未来漫画『2100年8月15日』」と、漫画を描くワークショップが開催中(10月1日まで)で、小さな子どもを連れた家族連れ等が多数来場していました。
シベリアの収容所で乏しい黒パンを切り分けている場面を描いたジオラマは、抑留者たち全員の目がその手元を見つめています。来場者の男の子も、真剣な表情で眺めていました。
特に印象に残ったのが、数多くのスプーンなど食器の展示でした。
抑留者たちは、いつの日か故郷に帰り、腹いっぱい食べることを信じて食器を手作りすることで、明日への生きる望みをつないでいたそうです。
アルミや白樺の木から作った食器は、見事な細工です。極限状態における、食への強い思いが籠められているかのようです。
戦後78年を経て、私たちは激しい飢餓という民族としての記憶を喪ってしまったのでしょうか。
参考:
平和祈念展示資料館(総務省委託)
https://www.heiwakinen.go.jp/
当日の写真はこちら(筆者撮影)
https://food-mileage.jp/wp-content/uploads/2023/08/230813_2.png
出典:
F.M.Letter-フード・マイレージ資料室 通信-pray for peace.
No.273、2023年8月16日(水)[和暦 文月朔日]
https://www.mag2.com/m/0001579997.html
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