【ポイント】福島の17人の方々が、これまでの12年間と〈いま〉について、様々な思いを綴った「手紙」集です。
−関 礼子編『福島からの手紙 十二年後の原発災害』(新泉社 、2023/8)−
https://www.shinsensha.com/books/5730/
新潟水俣病を実態調査するなど環境社会学を専門とする編者(立教大学教授)が、「さまざまなが交錯する『12年後の福島からの手紙』を通して、いま一度、福島原発事故を見つめたい」と編集された冊子です。
避難を強いられた人、留まることを強いられた人、自主的に避難した人、留まることを選んだ人、帰還した人、避難先での生活を続ける人など17名の方の手紙。それぞれの方にとって12年間という流れた時間はどのようなものだったのか、どのような〈いま〉を生きているのかが記されています。
「「復興に向かいましょう」に引っ張られて、いつまで昔のことを言うんだという雰囲気がある」(伊達市)、「多額の税金を使って移住者を募るなど、あたかも被災地域ににぎわいが戻って来たかのような演出には強い違和感がある」(南相馬市)、「田植え踊りなど先祖が残したものをつないでいくのは大変」(浪江町から福島市に避難)、「夢であってほしいと何度思ったか。いつまでこんな思いが続くのかな」(同)など。
17人の方の「肉声」にふれた編者は、「ただただ、このような災害を二度と起こしてはならないと強く思う」と記されています。
出典:
F.M.Letter-フード・マイレージ資料室 通信-pray for peace.
No.280、2023年11月27日(月)[和暦 神無月十五日]
https://www.mag2.com/m/0001579997.html
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