品川、渋谷、そして立川

 13日の土曜日は荏原文化センターへ。まっすぐ向かうなら、西武新宿線の高田馬場から山手線に乗り換え、五反田で池上線で荏原中延が最短ですが、せっかくなので(何がせっかくだか)、渋谷で東急東横線に乗り換え、自由が丘で大井町線、旗の台で池上線に乗り換えて行きました。あまり時間も変わらないのに、あまり馴染みのない東急に3路線も乗れてラッキーでした(乗り鉄かい)。でも池上線って、本当に3両編成なんだ。
 さて、14時からは品川区民大学入門講座「ほっとけない!環境のこと~自分の暮らしをチェンジする~」チラシ)シリーズの第4回。錚々たる講師陣に交じり、力不足は承知ながら「フード・マイレージ 貴方の食が地球を変える」と題して話をさせて頂きました。なにしろ品川は江戸東京野菜のメッカのひとつ。北品川の青果店主、大塚好雄さんの品川カブの取組も交えて、約75分の説明、残りの時間はグループに分かれてワークショップを行いました(資料は拙ウェブサイト「フード・マイレージ資料室」をご覧下さい。)。
 食材カードを選んで献立を作り、フード・マイレージと輸送による二酸化炭素排出量の計算です。小数点の桁取りがややこしく、電卓を叩きながらああでもない、こうでもないと賑やか。単に話を聞くだけではなく、何か自主的にやってみる、というのは大事なことだと改めて感じました。ワークショップの目的は計算ではありません。その作業を通じて、環境にやさしい食生活のために、自分にできることは何か、というのを大きな紙に書き出してもらい、グループ毎に報告を頂きました。

 女性の参加者の方から出た、印象に残った言葉の一つが「自産自消」。田舎にI(アイ)ターンして自分が食べる農産物は自分で作る、という意味だそうです。なるほど、色々な意味で理想的かと思いました。
 終了後、男性の参加者の方から話しかけられました。そこで印象に残ったのは、「食のリテラシー」が大切では、という言葉。確かに、食料自給率40%の下で危機感もなく、食べ物の3割を廃棄しているような私たちは、食べ物についての「読み書きそろばん」的な基本的な知識や常識に欠けているのかもしれません。
 帰途、渋谷区の「ふれあい植物センター」に立ち寄りました。火曜にある渋谷区での講座の資料集めに際し、協力して頂いた学芸員のMさんへの挨拶も兼ねてです。Mさんに館内を案内して頂きました。規模は大きいとはいえませんが、非常な生き届いた清潔な植物園です。温室内には熱帯の珍しい植物だけではなく、水槽があり、メダカやゲンゴロウ等まで飼育しています。ザリガニは1匹逃亡中とのこと。そういえば、渋谷区は童謡「春の小川」の舞台でもあります。
 そして圧巻は蛍の飼育までしていること。ゲンジ、ヘイケ、餌の貝カワニナまで増やしているそうで、夏には温室内は乱舞する蛍で埋め尽くされるとのことです。Mさんたちの世話によって、渋谷という東京のど真ん中で自然が息づいています。
 さて、14日の日曜は、日射しこそありませんでしたが温かく穏やかな秋の一日、久しぶりに昭和記念公園を訪れました。銀杏と紅葉が盛りでした。
 それにしても英国の牝馬、強かったな・・・。