東京・お台場(臨海副都心地区)の複合商業施設・ダイバーシティ東京のビル屋上に、「都会の農園」があります。
ここは、都会で生活する人々が「作る」から「食べる」までを経験し、農業の楽しさや難しさを実感できる「農育」の場として、2014年4月に開設された首都圏最大規模の屋上貸し農園。畑だけではなく田んぼもあり、鶏やアイガモもいます。収穫された野菜等は、隣接するバーベキュー施設で食べることもできるそうです。
その「都会の農園」は、現在、一部をポタジェにリニューアル工事中。ポタジェ(フランス語)とは、野菜やハーブ、草花を混植した実用と鑑賞を兼ねた庭のことです。
リニューアルの設計・施工を担当しているのが、「十人十色の暮らしに沿ったテーマある庭(○○の庭)づくりをお手伝い」する「乃庭」(のにわ、東京・檜原村)です。
代表の竹本亮太郎さんは、東京農業大学環境緑地学科卒業。
在学中から福島・鮫川村の地域活性プロジェクト、東京・多摩市の小学校建替えプロジェクトに携わり、卒業後は東京、京都及びアメリカで造園・作庭現場で実践的な作庭技術を習得。
また、農作物の生産・販売や自然を活用した企業研修プログラム提供等を行う会社では、環境負荷の少ない農業技術を学ばれました。さらには、表千家の講師として、茶の湯の面白さと奥深さを子ども達を含む多くの人々に伝える活動もされています。
かねて檜原村でのゴマ栽培等では、私も色々とお世話になっている方です。
「都会の農園」は、6月にはリニューアル・オープンする予定とのこと。
改修には檜原村から運んできた大量の木の枝や皮、おがくず等(林業の副産物)も活用されており、現代的な臨海副都心の高層ビル屋上に、農山村の風景が再現される予定です。
「自分で空間を創り上げる達成感も、農業の喜びも、茶の湯の面白さも、もっと身近に感じてほしい。理想とする庭への一人ひとりの想いが形作られるためのお手伝いができれば、嬉しく思います」と竹本さんは語っています。
[参考]
「乃庭」
https://niwa.life/
「都会の農園」
http://www.city-farm.jp/
ウェブサイト「フード・マイレージ資料室-オーシャン・カレント」
http://food-mileage.jp/category/pr/
【F.M.Letter No.119, 2017.5/26】掲載