【オーシャン・カレント】山の暮らしを食べる通信 from さいはら

「食べる通信」とは、食のつくり手を特集した情報誌と、彼らが生産した食べものがセットで定期的に届く“食べもの付き情報誌”です。
 現在、41通信(国内37、台湾4)が発行されていますが、7月に新しい通信が創刊されます。その名は『山の暮らしを食べる通信 from さいはら』(季刊)。

 山梨・上野原市西原(さいはら)地区は、都心から90分ほどという近さにありながら、昔ながらの山村の風景が残り、今も自給自足的な暮らしが息づいています。清流には水車が回り、山に囲まれた傾斜畑では、健康食として注目されるキビ、アワ等の雑穀をはじめ、様々な在来作物等が栽培されています。
 本通信は、「東京に最も近い秘境」から、都会では味わうことのできない“山の食べもの”と、その背景にある自給自足的な暮らしの豊かさを届けるものです。

 創刊号で取り上げられる(届けられる)のは、在来種のジャガイモ「富士のねがた」。
 江戸時代には広く栽培されていたものの、現在の生産地は西原など山間部に限られており、市場には全く出回らないという希少品種で、緻密な肉質としっとり感という独特の食味があります。
 小ぶりのもの(たまじ)を味噌で甘辛く煮詰めた「せいだのたまじ」は、郷土料理として有名です。ちなみに「せいだ」とは、江戸時代にこのジャガイモを普及させて民衆を飢饉から救った名代官・中井清太夫のことです。
 創刊号では、鍬(くわ)一本でネガタを生産されている方(86歳)に、山で暮らす知恵や手仕事の技についてインタビューした記事も掲載される予定とのこと。

 編集長の冨澤 歩(とみさわ・あゆみ)さんは、創刊の思いを、
 「美しい風景が残っているのは、そこに暮らす人々が自然の循環を生かし、自然と共に生きる術を持ち続けてきたから。ここには自然の営みに沿った持続可能な暮らしのヒントとパワーがあふれている。これらを未来へ引き継いでいきたいし、読者の皆さまにも届けたい」等と語っておられます。

[参考]
 『山の暮らしを食べる通信 from さいはら』
  https://taberu.me/post/latest/9304.html
 「食べる通信」(日本食べる通信リーグ)
  https://taberu.me/

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出所:
F. M. Letter -フード・マイレージ資料室 通信-No.170
 https://www.mag2.com/m/0001579997.html
(過去の記事はこちらにも掲載)
 http://food-mileage.jp/category/pr/